2023.04.29

CARS

「完全バランスの新しい3リッター 120度V6ターボのサウンドにシビレまくる!」 これが「フェラーリ296GTB」に試乗したジャーナリストの生の声だ!

フェラーリ296GTB

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! V6単体で663ps、モーターとの協力で830psを発揮し、1660kgの軽量ボディを飛ぶように走らせる! フェラーリ296GTBに乗った清水和夫さん、今尾直樹さんの2人は、思わず叫んだ!

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クールで熱い走り

ついにフェラーリにもカーボン・ニュートラルの波が押し寄せている。F1では電動ハイブリットは当たり前だが、ロードカーとしてはSF90に次ぐ二番目のPHEVが296GTBの名前で登場した。今までの常識ではPHEVはバッテリーEVに次ぐ環境対応車だが、フェラーリが手掛けたPHEVはとんでもなく楽しいスポーツカーだった。公道ではそのポテンシャルを十分に発揮できないが、V6エンジンとモーターを巧みに組み合わせた走りは、クール(知的)で熱い(情熱)走りが印象的だった。フェラーリのステアリングを握ると、どうしてもスロットルを踏み込み、エンジンに火を入れたくなる。そこをなんとか我慢して数kmはEVで走ってみた。コクピットは静かすぎてフェラーリに乗っている感じがしない。風切り音がかすかに聞こえるだけだ。我慢できなくなり、スロットルをぐいっと踏み込む。私が知るV6とはまるで別物のエンジンが目を覚まし、そのまま加速すると……アッという間に200km /hの世界に行ってしまいそうだ。街中ではエンジン音を轟かせないで忍者のように忍び寄る。そんな面白い体験ができそうだ。(清水和夫)



主役はオレだ、と思っちゃう

ターンパイクを駆け上がりながら、「キャーッ、ステキ~ッ」と思わず叫んだ。ラスト・ロックンローラー! ロードカーとレーシングカーをつなぐキャタリスト(触媒。相手に刺激を与えるひと)。リアから聞こえてくる完全バランスの新しい2.99リッター 120度V6ターボのサウンドにシビレまくる。このV6、単体で663ps、モーターとの協力で830psを発揮し、1660kgの軽量ボディを飛ぶように走らせる。8段DCTとのコンビでもって、アクセルを踏み込めば、グオンッ、グオオオオオンッ、と伸びやかに加速し、コーナー手前で減速すれば、即座にグオン、グオッ! と自動的にブリッピングを入れつつダウンシフトして、ああ、もう、スゴイんです。5000rpmあたりまでしか回せずとも、主役はオレだ、と思っちゃう。「栄光のル・マン」のマックイーンのポルシェにも、「フォードvsフェラーリ」のクリスチャン・ベールのフォードGTにもオレが勝つ。こんなの初めて。(今尾直樹)

写真=茂呂幸正/神村聖/郡大二郎/小林俊樹

(ENGINE 2023年4月号)

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