2023.05.09

CARS

「エアロダイナミック・ボディの空気抵抗係数は0.20と巨大なサイズを考えれば驚異的!」 これが「メルセデス・ベンツEQS450+」に試乗したジャーナリストの生の声だ!

メルセデス・ベンツEQS450+

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! WLTCモードでの航続距離700kmを誇るメルセデスEQのフラッグシップはこれからのEVのスタンダード! メルセデス・ベンツEQS450+に乗った高平高輝さん、石井昌道さんの2人は、思わず叫んだ!

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メルセデスの本気

クルマ好きの友人を驚かせるのが好き、という人には今ならEQSが打ってつけだ。水滴のようなツルリとしたその形は、まさしく「Form Follows Function」、メルセデスが本気を出すとこうなるという見本である。EVの弱点は高速走行時の効率の低さだが、それを埋め合わせるためのエアロダイナミック・ボディの空気抵抗係数は0.20と巨大なサイズを考えれば驚異的で、市販車としては世界最高値。フォルムだけではなく、ボディに徹底的な細部処理を施すことで実現した数値である。たとえばAピラーとウィンド・シールドの段差はラバー・ストリップで埋められており、ドア・ハンドルも格納式、さらに密閉のためにフェンダー部まで回り込んだフロント・フードも通常は開かない。さらに車高もエア・サスペンションによって車速に応じて低められるという(そして乗ればMBUXハイパー・スクリーンに度肝を抜かれる)。107.8kWhという大容量電池を新開発のEV専用プラットフォームに搭載し、WLTCモードでの航続距離700kmを誇るメルセデスEQのフラッグシップはこれからのEVのスタンダードである。(高平高輝)

3つの大型ディスプレイが1枚の大きなガラスで覆われたMBUXハイパースクリーンが最大の特徴。サイド・サポートが張り出したシートは掛け心地も上等である。

絶品の乗り心地

メルセデス初のBEV専用プラットフォームに空力性能を突き詰めた独創的なスタイル。インパネの横いっぱいに広がったMBUXハイパー・スクリーン、700kmに達する航続距離など、注目ポイント多過ぎで登場したフラッグシップBEVのEQS。その気合いの入りようは走り始めてものの数十秒で実感させられることになる。BEVはエンジンがないゆえ静かなのが当たり前だが、その分目立ちがちなロードノイズや風切り音がとんでもなく低く抑えられているのだ。エンジン車のSクラスも、まるで絨毯の上を走っているかのような絶品の乗り心地をもっているがEQSはそれ以上。路面のザラザラや凹凸はフンワリといなすのに、ボディ・コントロールはしっかりしていて無駄な動きはない。シャシーの振る舞いもさすがは低重心かつヨー慣性モーメントの低いBEVらしく、素晴らしい運動性能を披露。まったく無理している素振りがないのにコーナーを素早く駆け抜けていけるのだ。パイロン・スラロームでアクセルを遠慮なく踏みつけたらRWDらしくテールを振りだして走れたのも面白かった。(石井昌道)



写真=小林俊樹/郡大二郎/茂呂幸正/神村聖

(ENGINE2023年4月号)

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