2023.05.28

LIFESTYLE

エノケンや萩本欽一、ビートたけしといった大物芸人を輩出した浅草六区! 浅草の文化を体験できるユニークなホテルが誕生 「浅草ビューホテル アネックス 六区」で遊ぶ

浅草をイメージした「コンセプト」ルーム

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世界中の観光客で賑わう東京・浅草に、ユニークなホテルが誕生した。ホテルの中にいながら、懐かしくて新しい浅草の文化が体験できるという。

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往時の浅草にタイムスリップ?


浅草寺の南西に位置する通称・浅草六区(浅草公園六区)。昭和初期から映画館や寄席、劇場が立ち並ぶ東京随一の繁華街として栄えたエリアで、エノケンや萩本欽一、ビートたけしといった大物芸人を輩出したことでも知られる。今でも多くの観光客で賑わうこの地に3月、往時の浅草にタイムスリップしたかのようなユニークなホテルが開業した。「浅草ビューホテル アネックス 六区」である。



松竹の協力・監修で完成したこのホテルは、昭和25年に創業した映画館、浅草中映劇場の跡地に立つ。昭和の時代を偲ばせるアールデコ様式の建物は、もともとあったこの劇場のデザインに倣ったもの。その記憶を伝えるために、2階ロビーには、松竹大船撮影所で昭和初期に使用されていた映画撮影用カメラ、ミッチェル投影機がディスプレイされている。また浅草寺や浅草花やしき、東京スカイツリーを一望できるホテル最上階の宿泊者専用ラウンジには、華やかなりし映画館のロビーを彷彿とさせる真っ赤な絨毯が敷き詰められ、昭和レトロなキネマ文字を使用したアート作品も飾られている。




地元ならではの興行も


199室ある客室はいずれも趣向を凝らしたものだが、中でも目を引くのが3室しかない「コンセプト」ルームである。まるでアートの世界に放り込まれたかのような不思議な空間で、部屋全体がそれぞれに歌舞伎、浅草、江戸をテーマにした大胆な襖絵に囲まれている。

さらにこのホテルを特徴づけているのが、1階のレストランに併設された舞台である。旧歌舞伎座で使用されていた檜板を移築して作られたもので、浅草芸者による舞や活弁士によるサイレント映画の上映、三味線や琴の邦楽演奏など、地元ならではの興行が毎週、行われるのである。

実はこのホテル、2020年の春に開業する予定だったが、コロナが落ち着いたことで、ようやくオープンにこぎつけたという。宿泊客の6割はインバウンドとホテル側では予想しているが、この“懐かしくて新しい浅草”は、日本人の目にも十分、新鮮に映ることだろう。



文=永野正雄(ENGINE編集部)

(ENGINE2023年6月号)

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