2023.05.17

CARS

A110の次はサンク・ターボ!? アルピーヌが市販前提のEV、A290_βを公開

アルピーヌがコンセプト・カーの「A290_β」を公開した。今後、ルノーと共に電動化ブランドへの移行を公言しているアルピーヌが直近の市販モデルを示唆するべく製作したモデルだ。ちなみに、車名はBセグメントを意味する「2」と、「ライフスタイル・レンジ」を示すという「90」を組み合わせたものだ。

F1を彷彿させるセンター・コクピット

スタイリングは、2021年のミュンヘン・ショーにプロト・タイプが出展された、電気自動車=バッテリーEV(BEV)の新生「ルノー5」との共通性を感じさせるが、5ドアだったルノー版に対し、A290は3ドアとなる。ボンネット部分にまで食い込んだ特徴的なフロント・ウインドウはF1のノーズ・コーンをイメージしたもの。ウインドウの向こう側にはセンター・コクピットのキャビンが確認できる。ドライバーズ・シートの左右後方にオフセットするように配置したカーボン・バケットシートを2脚備えた3シーター・レイアウトを持つ。



Bセグメント・サイズのハッチバック

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4050×1850×1480mm。スラントしたボディ前後や縦長のテールライトなどはかつてのルノー5を彷彿させる。フロント・バンパーは空力性能と冷却性との両立を果たし、サイド・ミラーはダウンフォース発生に寄与する。ラリー・カーを思わせるX字型ヘッドライトは市販車にも採用されるようだ。テールライトはアルピーヌの世界耐久選手権用LMP2マシンである「A470」をイメージしている。

キャビンの中央に配置されたステアリング・ホイールはF1やLMP2のレース・マシンにインスパイアされたデザインで、ピットやオーバーテイクといったレーシーなスイッチが配置される。メーター・ディスプレイはスリムで、オーバーヘッド・ディスプレイが情報を補完。スタートなどのスイッチは頭上のコンソールに並んでいる。



2基のフロント・モーターを搭載

プラットフォームはルノー/日産/三菱アライアンスで製作されたBEV用の「CMF-B EV」で、モーターはフロントに2基搭載。トルク・ベクタリング機構と新設計となるリアのマルチリンク式サスペンションにより、ハンドリング性能に磨きをかけている。さらに、油圧バンプストッパーでショックを吸収することで快適性の向上も図った。ブレーキはブレンボ、タイヤはミシュラン製だ。

「ドリーム・ガレージ」と銘打ち、アルピーヌは3車種の次世代BEVの市販化を計画している。そのラインアップは、今回お披露目したコンパクト・スポーツカーであるA290のほか、GTクロスオーバーとA110後継だという。その先陣はこのA290となる模様で、発売はBEVとして登場する新型ルノー5と同じく2024年と予告されている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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