2023.07.20

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日本に上陸したばかりのスイス発ブランド「ZTAGE(ステージ)」に注目! 世界地図文字盤を現代的なデザインに仕上げたワールドタイマーがおすすめ【2023年、推しの1本はこれだ!】

『ENGINE』8月号では「2023年、推しの1本はこれだ!」をテーマに時計を大特集(前篇)。編集部が信頼する時計ジャーナリストと目利きたちでエンジン時計委員会を結成し、時計好きとしての原点に立ち戻り、2023年のイチオシの時計について、その熱い想いを打ち明けてもらった。

今回はZTAGE(ステージ)から、世界24都市の時刻がわかるワールドタイム機能を備えた代表モデルARCTIC(アークティック)紹介する。



世界地図をこの手に 
柴田 充(時計ライター)

世界各地の時間帯がひとめで確認できるワールドタイマーは、トラベル機能でも人気が高い。実用面でいえば、第2時間帯を表示するGMTの方が時刻も正確かつ読み取りやすいが、ワールドタイマーの醍醐味は、時の概念を通して世界をリアルに感じられることだ。だからこそ文字盤に世界地図を描くのが定石になっているのだろう。その魅力を古典的なスタイルではなく、コンテンポラリーなデザインで仕上げた。ブラック&ホワイトのカラーリングはスマートに洗練され、ルミノバを施した世界地図が暗がりでもブルーに浮かび上がる。それは旅の好奇心と期待をかきたて、身に着ければ、けっしてアームチェアトラベラーに止めておいてはくれないだろう。

トラベリング・ライト 
菅原 茂(時計ジャーナリスト)

ステキなワールドタイムと初対面。旅好きの時計好きとしては興味をそそられる。ワールドタイムは、自分も持っているがこれほどカジュアルで軽快な雰囲気はない。それに比べるとステージの「アークティック」はワールドタイムとしては今まで見た中でもおもしろさで群を抜く。白を基調とするモデルのイメージは北極である。北極から見た地球の地図があり、日本から北回りでヨーロッパに行く空路なんかも想像できたりして楽しい。自動巻きムーブメントに組み込んだスタンダードなワールドタイムもしっかり機能し、ケースからストラップまで素材も凝っている。それでいてお手頃価格なのは魅力的。本格時計と遊び心が同時に楽しめるところがいい。


雨の日も、夏の日も 
本間恵子(ジュエリー&時計ジャーナリスト)

ゲリラ豪雨に遭遇し、全身びしょびしょに濡れそぼって帰宅した家人を見るにつけ、また猛暑と湿気で大汗をかく家人を見るにつけ、現代日本における時計の防水性とストラップの素材は重要な論点なのだと思うようになった。以前とは異なり、気候がどこかおかしくなった今は、毎日つける時計は防水性の高いものを選んだほうがいい。このモデルは50m防水で、ストラップはカーボンナイロンの下にハイテクFKMラバーを重ねた二重構造。なおステージはNetflixのドキュメンタリーシリーズ『OUR PLANET』にインスパイアされ、自然環境保護にも力を入れているとのこと。こうした活動をしているブランドを選んで買う、というのも大事な時代だよね。

ZTAGE
ARCTIC

地球規模の問題への関心を喚起するような時計づくりを目指して2017年に誕生したスイスの新進ブランド。特色は、複雑な4面マルチレイヤー構造のケース、ハイテク感を強調したデザインと素材、複雑機能を装備したムーブメント。世界24都市の時刻がわかるワールドタイム機能を備えるこのモデルも代表作のひとつ。自動巻き。PVD加工ステンレススティール×セラミックベゼル、ケース直径43mm、50m防水。自動巻き。世界限定300本。59万4000円。

問い合わせ=ユーロパッション Tel.03-5295-0411

写真=宇田川 淳

(ENGINE2023年8月号)

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