2023.07.13

CARS

クルマの“サブスク”は本当にトクなのか? あっという間に1年が経ったエンジン編集部員ムラヤマの長期リポート車で検証する!【GR86:エンジン編集部の長期リポート番外篇 #4】

KINTOで契約したGR86は、変わらず絶好調だ。クルマをサブスクして、さらに友だちとシェアするという初めてだらけの実験を、徹底的に検証してみました。

KINTOで1年間に支払った金額は……

早くも納車から1年が経ち、12ヶ月点検を受けた。当然のように異常はゼロ。その他、エンジンオイルとオイルエレメント、ワイパー・ラバー、エアコン・フィルターの交換が行われた。加えて、前後の消耗差が気になっていたタイヤのローテーションをお願いした。保険や税金、メンテナンス代も全部コミコミのキントだから、費用はもちろん0円だ。プライベート・カーでは納付したばかりの自動車税も、キントのGR86は支払いナシ。大きな出費が重ならないのは、サブスクの利点だと思う。



しかし「クルマのサブスク」には、やはりまだ馴染みがない人が多いのだろう。ウェブでこれまでの記事をご覧になった方のコメントの中には、否定的なものも少なくなかった。ずばり、サブスクはアリなのか? 詰まるところ価値観次第なのだけれど、今回は金銭面から検証してみたい。

私の場合、1年間でキントに支払った金額は、月額料金の5万3240円が12ヶ月分で、63万8880円。それに、いつでも追加料金なく解約できる「解約金フリープラン」の申込金が6ヶ月分の31万9440円だったから、合計95万8320円(A)。これを友人N君と折半してシェアしているから、一人あたりの実質負担額は48万円弱(B)になる計算だ。

ところで、もしこれを新車で購入、所有していたとすると、思いつくだけで、購入時に支払う自賠責保険料や重量税、リサイクル預託金、昨年度と今年度分の自動車税、ETCセットアップ手数料を合わせた実費だけで15万9225円。さらに、キントと同じ東京海上日動の任意保険を見積もると、同条件(キントでは無制限の年齢は、21歳以上で試算)で年間29万4990円だ。ざっとこれらを足すだけで45万円を超える(C)。そこに、車両本体価格334万9000円(D)の支払いが加わるのだ。



KINTOの方がオトクなのはどんな人?

ポイントは、解約金フリープランで1年間キントを折半した額(B)と、購入した場合の諸経費(C)があまり変わらない点にあると思う。今までリポート車を友人N君と1年間シェアしていて、使う日がどうしても重なってしまったことは一度もない。それに、それぞれ別のクルマもあるので、お互いに乗らない日だって少なくないのだ。つまり、結果的に所有しているのと同様に使いたいときに乗れているから、車両代金は実質タダで楽しめているようなもの。これはやはりオイシイと思う。

ちなみに、キントへの支払総額から、所有した場合の諸経費試算を差し引き(A−C)すると、車両価格相当としては約50万円を支払った計算になり、これを新車価格(D)から引けば約285万円だ。そこで、中古車相場を見てみると、1年・1万3000km走ったGR86の売却価格が285万円以上になるかは、相場が高めの現在でも正直難しいところだと思う。そう考えれば、一人でキントを契約して使うことも十分「購入」に対抗できる選択肢になり得るのではないだろうか。ただし、シェアしたときほどのオトク感は無いから、私ひとりだったらキントは選ばなかったかもしれないけれど、サブスクの気軽さという点を考えれば、間違いなく魅力もあるだろう。

ここまででわかるのは、任意保険料が高い若い人ほどサブスクのオトク感が強くなること。それに、数百万円のローン与信枠を使わずに済むのもメリットだろう。一方で、どれだけ長く契約しても「自分の物」にならないのは、人によっては最大の欠点になり得るのもまた事実。しかし、私にとってGR86は、あくまでドリームカーへの段階の1つで、いつかは卒業しようと思っているクルマ。だからこれは問題ではないのだ。

文=村山雄哉(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正(メイン)

■GR86
サブスク価格:5万3240円/月
導入時期:2022年6月
走行距離:1万2842km



(ENGINE2023年8月号)

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