2023.04.15

CARS

0-100km/h加速はGR86と同等か?! ハイブリッドに続いて登場した、新型プリウスPHEVの出来栄えやいかに? 自動車評論家の国沢光宏が試乗した!!

新型プリウスPHEV

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PHEVとしては3世代目となる新型プリウスPHEV。システム総合出力を従来モデルの約2倍に引き上げることで、環境性能だけでなく走りも自慢できるクルマに進化していた。モータージャーナリストの国沢光宏がリポートする。

走りが楽しい!

新型プリウス、欧州市場ではPHEVしか販売しないという。なぜか? 従来型プリウスのデザインがあまりにも厳しかったため販売台数激減。新型も「あまり売れないだろう」と想定し「だったら思い切り環境重視の方向に振ろう!」と考えたらしい。実際、新型プリウスのPHEVはフル充電しておくとEV走行はWLTCモードで最大105km! 実際そこまで走らないにしても、話を8割で聞いて80kmくらいという数字になる。大半の人は1日80km以下しか走らないだろうから、事実上電気自動車として使えるだけの環境性能を持つ。そしてロングドライブをするならガソリンさえ補給してやることでドライバーの根性次第でどこまでも走れる。電気自動車を推進している欧州市場においては、環境性能と実用性を最大限に満たす「解」と考えてよかろう。

新型はPHEVを主張する差別化は最小限。インパネをはじめ内装はハイブリッド・モデルとほぼ同じ意匠となる。

新型プリウスPHEVのもうひとつの面白さは動力性能にある。アクセレレーター全開にすると151psの2.0リッターエンジンと163psのモーターを協調制御することにより、システム最高出力223psを発生。0-100km/hは6.8秒となる。スポーツ・モデルのGR86が2.4リッターエンジン搭載の6段MT車で6.3秒。しかもこのタイム、プロドライバーが何度か計測して出せる最速タイム。一方、プリウスPHEVはといえば免許取り立てのドライバーがアクセル全開にするだけで出せるタイム。現実的には同等レベルだと考えていい。今回の試乗会、袖ケ浦サーキットで行われたのだけれど、アクセレレーター全開にするとスポーツ・モデルと言って良い動力性能だった。加速レスポンスも優れているので速い!



プリウスと同じCセグメントに属すゴルフGTIは245馬力の2.0リッター直噴ターボ+ローンチ・モードを使ったDSGで0-100km/hが6.2秒。肉薄する動力性能を持ちながら、環境にやさしいというあたりが素晴らしい。参考までに書いておくと、電池を使い切ったら普通のハイブリッド車に自動で切り替わり、その時の燃費は17インチ・タイヤ仕様だとWLTCモードで30.1km /リッター。これまた話8割でも24km /リッター(街中を普通に乗ってそのくらい走ると思う)。スポーティカーの性能とエコカーの環境性能を両立しているあたりが新型の魅力だ。

荷室容量は345リッター。2.0リッターハイブリッド・モデルよりも床の位置が高く、容量は65リッター少ない。

そうそう。フロント・ガラスが寝ているから狭いだろう、と考えるかもしれない。ミニバンと比較したら狭いものの、スポーティ・モデルだと思って乗ったら、むしろ余裕です(笑)。私は身長183cmでやや大きめながら、先代プリウスより新型プリウスの方がドライビング・ポジションは好み。まぁ人によって感覚が違うので、こればかりは試乗して判断して頂きたく。イヤなら買わなければいいだけ。

スポーティ・モデルらしいハンドリングは予想を超えていた。考えてみたら重いバッテリーを車体の中央に床下に搭載している。普通のプリウスより前後の重量配分が良くて低重心。袖ケ浦サーキットを攻めると、ステアリングを切ったときのフロントの入りが素直。しかもコーナーリング中の前後バランスも素敵! テールを沈めた姿勢で気持ちよ~く曲がって行く。走りを楽しもうとしたら燃費重視の17インチ・タイヤじゃなくグリップ重視の19インチもいいね、と思ってしまう。

文=国沢光宏 写真=茂呂幸正

PHEVは上級グレードのZのみで価格は460万円。

(ENGINE2023年5月号)

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