2024.04.30

CARS

3代目ミニ・ジョン・クーパー・ワークスに試乗したモータージャーナリストの藤野太一の本音がこれ!「ジョン・クーパーから受け継ぐアナログな走りを味わうラスト・チャンス」

藤野太一さんと島下泰久さんが3代目ミニ・ジョン・クーパー・ワークスに試乗

全ての画像を見る
JCWのラインナップの中でももっとも小型軽量でとびきりスポーティな仕立てとなる3ドア・バージョンのミニ・ジョン・クーパー・ワークスに乗った島下泰久さん、藤野太一さんの本音やいかに? 今年もやりました「エンジン・ガイシャ大試乗会」。2024年、大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が試乗!


「ラスト・チャンス」藤野太一

現行3世代目のBMWミニが発表されたのは2013年のこと。いま第4世代へのモデルチェンジ期にさしかかっているが、第3世代の一番ホットなモデルがJCWだ。

派生モデルの多さやそのサイズゆえ、ミニはミニじゃないなんて揶揄されることもあるけれど、原点ともいえる3ドア・モデルのシンプルなスタイリングはやはり魅力的。

まもなくミニ・シリーズの中でも3ドア、クロスオーバーが新型へ切り替わる予定だが、スポーティ・モデルのJCWは今のところ3ドア、コンバーチブル、クラブマン、クロスオーバーの4バリエーションを展開。パワーユニットはいずれもBMWと共用の2リッター4気筒ターボで車体の小さな3ドア/コンバーチブルとクラブマン/クロスオーバーではチューニングが異なる。

全長3880mm×全幅1725mmというサイズはしっかりミニしている。

最高出力170kWの2リッター4気筒ターボ・エンジンは、ワイルドに吹け上がりちゃんといい音がする。

足はそれなりに硬いけれど、剛性の高い3ドアのボディがそれをしっかり受け止める。

リムの太いステアリングに、クッと力を加えるとロール少なくノーズがすっすっと向きをかえるゴーカート・フィーリングは健在。飛ばさなくても、街中で交差点を曲がるだけでも楽しい。

ミニは2030年までにEVブランドへスイッチすることを目指しており、新型のJCWもEV仕様が登場するようだ。

ジョン・クーパーさんの世代から受け継がれてきたアナログな“駆けぬける歓び”を味わうラスト・チャンスだ。




「これはこれで未だ魅力アリ」島下泰久

実はほんの数日前に、ポール・ウェラーが娘のリア・ウェラーと並んで、おそらくはミニ・クラブマンの前に立つ写真を見て、そのブリティッシュ・アイコンとしての魅力を再確認していたミニ。おかげで試乗は、とてもテンションの高まるものとなった。

室内に乗り込むと、ミニはインテリアが刷新されて、ドライバーの正面に楕円形の液晶パネルが備わっていた。しかしながらアップデートされても、独特の雰囲気は健在。太いリムのステアリング・ホイール、分厚いダッシュボードに、ガッシリしたピラーなどによる、ちょっと重々しい感じも変わらない。

走らせても、やはり剛性感たっぷりで骨太。しかも試乗車はJCWだけにサスペンションは締め上げられ、エンジンは低音のエグゾースト・ノートを響かせる、まさしくオールド・スクールの走りっぷりだ。

デザインも走りも、ここまで独自のスタイルを頑固に貫いてきたミニ。新型は雰囲気がちょっと変わってミニマリズムを前面に出してくるようだが、これはこれで未だ魅力アリ。そう思えたのである。

◆大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が乗った「エンジン・ガイシャ大試乗会 2024」の記事一覧はこちら!

JCWのラインナップの中でももっとも小型軽量でとびきりスポーティな仕立てとなる3ドア・バージョン。最高出力170kW/5200rpm、最大トルク320Nm/1450-4800rpmを発揮する2リッター4気筒ターボをフロントに搭載し、8段ATを介して前輪を駆動する。全長×全幅×全高=3880×1725×1430mm。ホイールベース=2495mm。車両重量=1290kg。車両本体価格=516万円。


写真=小林俊樹(メイン)、郡 大二郎(サブ)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement