2024.04.26

CARS

これがアウディA8 60TFSI eクワトロに乗ったモータージャーナリストの河村康彦の本音!「一級スポーツカーばりの際立つ加速力にビックリ」

アウディA8 60TFSI eクワトロに河村康彦さんと塩見智さんが試乗!

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アウディ初の四輪駆動のPHEVモデル、A8 60TFSI eクワトロに乗った河村康彦さん、塩見智さんのホンネやいかに? 今年もやりました「エンジン・ガイシャ大試乗会」。2024年、大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が試乗!

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「二面性が魅力」河村康彦

日本では2018年秋に発売された現行A8シリーズの中で、昨年追加されたプラグイン・バージョンが『60TFSIeクワトロ』。

既存モデルに与えられた数字が“55”だったのに対しこちらは“60”であることがパフォーマンスで上位に立つことを示唆するが、ターボ付き3リッターV6エンジンと100kWモーターのコンビネーションで生み出されるシステム・トータルでの出力/トルクが340kW≒462ps/700Nmと、それが340ps/500Nmの純エンジン・モデルをまずはスペック上で圧倒する。

アウディらしくシンプルかつ洗練されたデザインのインテリア。物理スイッチは少なく、多くの操作系は、上下に並ぶ10.1&8.6インチのタッチ・スクリーンに集約されている。


実際乗り込んでアクセルペダルを深く踏み込めば、0→100km/h加速タイムが4秒台という一級スポーツカーばりの際立つ加速力にビックリ。

一方で、穏やかなアクセルワークではエンジンに火が入ることなく50kmほどをピュアEVとして走り切るのだから、見た目からは判断出来ないそんな二面性がこのフラッグシップ・サルーンならではの見せ場でもある。

乗る人のライフスタイル次第ではこれ以上にマッチングに優れたモデルはなかなかなさそうだ。

試乗車は「S line」で、ステアリング・ホイールは3スポーク(通常は4スポーク)になり、前席には「S」ロゴのダイヤモンド・ステッチ付きのコンフォート・スポーツシートが備わる。



スムーズかつ強力 ● 塩見智

ラッキーにも朝一番にこのクルマを担当した。バッテリーの総電力量は17.9kWhとPHEVとして標準的だが、車両重量が2350kgに達するため、一充電でのEV走行可能距離は54kmにとどまる。そのため、何人かが箱根を往復した後だと駆動用バッテリーの電力が残っていないはずだ。名簿を見ても、箱根ターンパイクからの帰り道を次の人のためにいわゆるチャージモードで走行してくれる人、いなさそうだもんな。僕もしないし(笑)。

さて60 TFSI eというパワートレインは3リッターV6ターボエンジンと最高出力136psのモーターを組み合わせ、システム総合出力は460psに達する。それをクワトロによって余すところなく路面に伝えるので、発進加速はスムーズかつ強力だ。

西湘バイパスで巡航に移行するとエンジンが停止してEV走行となる。この時の静かさがもたらす快適性は電動車ならでは。アクセルペダルを踏み込むと即座にエンジンがかかって一気呵成に加速する。

駐車スペースに普通充電施設を設置できるなら、非常に魅力的な選択肢だと思った。

◆大磯大駐車場に集めた注目の輸入車36台にモータージャーナリスト36人が乗った「エンジン・ガイシャ大試乗会 2024」の記事一覧はこちら!

フロントに縦置きされたV6 3リッターターボと電動モーターを組み合わせて4輪を駆動するPHEVモデル。エンジンは340ps/500Nm、モーターは136ps/400Nmのパワー&トルクを発生する。バッテリー容量は17.9kWhで54km(WLTCモード)の電動走行が可能だ。全長×全幅×全高=5190×1945×1470mm。ホイールベース=3000mm。車重=2350kg。車両価格=1320万円。


写真=小林俊樹(メイン)/茂呂幸正(サブ)

(ENGINE2024年4月号)

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