2024.03.28

CARS

アメリカン・マッスルカーも遂にEVの時代へ ダッジ・チャージャーがフルモデルチェンジでEVを設定

ステランティス傘下のアメリカ・ブランドである「ダッジ」が北米で新型「チャージャー」を発表した。マッスルカーと呼ばれる高出力スポーツ・モデルで、従来モデルでは4ドア・セダンのチャージャーのほかに、2ドア・クーペの「チャレンジャー」が設定されていたが、新型では両モデルがチャージャーに統合され、同じ車名を掲げることになった。

EV対応の次世代プラットフォームを採用

新型の目玉は初の電気自動車=バッテリーEV(BEV)モデルの設定だ。車体にはステランティスの次世代モデル向けプラットフォーム、「STLAラージ・プラットフォーム」を初採用。駆動方式は全モデルが4WDになる。ちなみに、ダッジは2022年に「チャージャー・デイトナSRTコンセプト」という電動マッスルカーを披露している。



システム出力670ps

ダッジ初のBEVは、469psの「チャージャー・デイトナR/T」と、最高出力670psを誇り、0-60mph(0-96km/h)加速を3.3秒でクリアするという俊足ぶりを誇るハイパフォーマンス仕様である「デイトナ・スキャットパック」の2機種。

注目のBEVモデルには400V推進システムが搭載され、スーパーチャージド(機械式過給器付き)V型8気筒の性能に相当するという。同推進システムには、高電圧バッテリー・パック、デュアル・インテグレーテッド・チャージ・モジュール、フロントとリアの電気駆動モジュール(EDM)が組み込まれている。



航続距離は最長510km

EDMは「3-in-1アーキテクチャ」と呼ばれる、インバーターとギアボックス、モーターで構成。フロントEDMにはフロント・ホイール・エンド・ディスコネクトが採用され、航続距離と効率を向上させ、リアEDMには機械式リミテッドスリップ・ディファレンシャルが搭載され、トラクションと走りを向上させる。前後のモーターはどちらも335ps(250kW)と407Nmのトルクを発生。なお、「ダッジ・チャージャー・デイトナ」には、車両性能を最大化する「ダイレクト・コネクション・ステージ・キット」を標準装備している。同キットを作動させると、15秒間40psのパワーアップが可能となる。

航続距離は「チャージャー・デイトナR/T」が510km、「デイトナ・スキャットパック」は418km(米国EPAサイクル)となっている。



直6でエンジンを踏襲、V8はナシ

また新型チャージャーにはBEVに加えて、従来モデル同様、ICE(内燃機関)仕様も控えている。「シックスパックH.O.」、「シックスパックS.O.」と呼ばれる2タイプの3.0リッター直6ツインターボで、残念ながらマッスルカーの定番ユニットだったV8は用意されない。H.O.はhigh Output(高出力)の略で550psを発生。S.O.はStandard Output仕様で420psとなる。



マッスルカーらしい迫力は健在

外観もマッスルカーらしい迫力に満ちている。フロントに「Rウィング」と呼ばれる特許出願中の意匠を採り入れることで、オリジナルの「チャージャー・デイトナ」のデザインを継承しながら、ダウンフォースを強化。さらにヘッドライトとテールランプの中心には、次世代車の新しいシンボル・ロゴが点灯。ヘッドライトにはダッジのロゴがさりげなくレーザーでエッジ加工が施されている。



往年のモデルをモチーフ

1968年式のダッジ・チャージャーにインスパイアされたというインパネは、先進的でモダンな仕立てになっている。10.25インチもしくは16インチになるクラスター・スクリーンに加えて、12.3インチのセンター・ディスプレイはドライバー側に傾けられている。オプションでヘッドアップ・ディスプレイも選択できる。またナビゲーションの充電スポット機能には、目的地に到着するために充電が必要かどうかを通知し、ルート上にある充電ステーションを提案する機能も含まれている。

シートはファブリックもしくは人工皮革が標準装備され、シートヒーター付「ブラック・ナッパレザー・シート」、「デモニック・レッド・ナッパレザー・シート」などのオプションも設定される。ハイバック固定ヘッドレスト・シートは、「プラス パッケージ」、「トラック パッケージ」、「カーボン&スエード・パッケージ」に含まれている。



アクティブ・サスペンションを設定

サスペンションはフロントにマルチリンク式を採用。高剛性化によりコーナリング性能を向上させたほか、耐久性やダイナミクス、ハンドリング性能のアップにも寄与するという。4リンク式のリア・サスペンションはステアフィールを高めるために最適化され、高速コーナリング時のボディ・コントロールを向上させるチャージャー独自のジオメトリーが採用されるなど、パフォーマンスを重視した設計になっている。

加えて、「チャージャー・デイトナ・スキャットパック・トラック・パッケージ」にオプション設定されるアダプティブ・サスペンションは、デュアルバルブ(コンプレッション=縮み側用、リバウンド=伸び側用)が搭載され、従来型の3倍の処理速度を持つボディの加速度センサー、4倍に達するホイールハブ加速度センサー、4倍の車高センサーが搭載され、減衰力の最適化を行うことで悪路でのスムーズな乗り心地、各ドライブモードでのパーソナライゼーションの幅を広げている。

タイヤはグッドイヤー・イーグルF1をはじめ、フロント305、リア325幅で、20インチ・ホイールと組み合わされる。さらに、ダッジ史上最高を謳うブレーキ・パッケージを用意。16インチのブレンボ製ベンチレーテッド・ローターとレッドのフロント6ピストン&リア4ピストンの固定キャリパーから構成されている。



ライン・ロック機能も選べる

走行モードは、「オート」、「エコ」、「スポーツ」、「ウェット/スノー」、「トラック&ドラッグ」(チャージャー・デイトナ・スキャットパックにのみ標準装備)から選択が可能。「トラック」は滑らかなドライ路面で最大限の車両性能を発揮し、「ドラッグ」はクローズド・コースでの使用が想定され、発進性と直線加速を最大化できる。

加えて、「デイトナ・スキャット・パック」専用の新しい「ドーナツ」モードと「ドリフト」モードのほか、人気の「ローンチ・コントロール」や前輪をロックし後輪を回転させて発進前にタイヤをクリーンにしウォームアップする「ライン・ロック」の復活、バッテリーを加熱する時間を確保することで多くのサーキット走行時間を確保できる「レース・プレップ・オプション」など、従来以上にオプションの充実化も図られている。

生産は、2ドアのBEVが2024年の年央、4ドアのBEVと2ドアの高出力版直6、4ドアの標準出力版直6が2025年第1四半期から開始される予定だ。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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