2024.08.06

CARS

これは懐かしい! 2008年モデルのジェッタTSIコンフォートラインは、どんなフォルクスワーゲンだったのか? 超お得な国民車!!【蔵出しシリーズ】

実は超お買い得だったフォルクスワーゲン・ジェッタTSIコンフォートライン

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DSGだけで20万円は安い

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試乗するとどうか? クルマ通なら、走り出すや「うおおおぉぉ!」と感じるハズだ。初期のDSGはギクシャクすることも多く、むしろ足を引っ張っていた。しかし最新のDSGに乗ると、ひたすら滑らか。スタートの一瞬こそトルコンのスムーズさに届いていないものの、一度走り出すや気持ち良いの何の! こんなトランスミッション、DSG以外にありません。ギアが間髪入れず「すこん、すこん」とシフトアップしていくのである。バイクに乗る人なら解ってもらえると思うけれど、クラッチを切らず、アクセルを少し戻してシフトアップした時のイメージ。

ゴルフをベースにした4ドア・セダン。現行モデルは06年にデビューした5代目となる。全長×全幅×全高=4565×1785×1470mm。ホイールベース=2575mm。07年に2リッター直噴モデルに代わり、1.4リッター直4ターボ+スーパーチャージャー仕様のTSIモデルが登場した。


最高出力170ps/6000rpm、最大トルク24.5kgm/1500~4750rpmを発生し、パワー、トルクともに従来の2リッター直噴エンジンより向上しながら燃費が17%改善された。国沢光宏絶賛のトランスミッション、DSGはパドルによる操作も可能。運転席まわりのデザインは基本的にゴルフと同じ。室内は広い。

ワインディング・ロードにおいては、もはやクラシカルなトルコン多段ATや、CVTなど相手にならない楽しさ。アクセルをワイドオープンした状態でシフトアップすると、ギア・チェンジの際に「ボワ!」という空気音が入る。これ、シフト・ショックを抑えるための制御で出る音なのだが、大いにソソられます。MTの楽しさにゃ届かないまでも、ATとしちゃ抜群。DSGを価格に換算するのは難しいけれど(他のメーカーなら間違いなく20~30万円程度の割り増し料金を取るだろう)、このトランスミッションだけでVWが欲しくなってしまうほど。


燃料代も年5万円安い!

ゴルフ兄弟の一員としての仕上がりにも価値を付けたい。すでにデビューから5年経過したとはいえ、レーザー溶接採用のボディ剛性感ときたら、未だライバルを圧倒する。しかも良質のショックアブソーバーを使っているため、乗り心地の質感はプレミアム・セグメントに属すアウディやベンツにも匹敵するほど。さらに4ドアのジェッタはなぜか同じ170psのゴルフGT TSIより15万円も安い。ちなみにゴルフのステーションワゴン・ボディは、本来ならハッチバック・ゴルフの15~20万円の上乗せになっておかしくないのにハッチバックと同等の価格設定。これも魅力。ゴルフを除きメキシコ工場製ながら、今や生産管理は厳格になった。

後席も足元およびヘッド・クリアランスも余裕がある。トランクの最大積載容量は527リッター


トドメが燃費だ。ジェッタでもゴルフでもVWのTSI+DSGに試乗したら、ぜひとも燃費計をリセットして計測して欲しい。流れの良い郊外路であれば、コンスタントにリッター15km前後走るだろう。90km/hにクルーズ・コントロールをセットして高速巡航すると、20km/リッターに届くイキオイ。Cセグメントのライバルより間違いなく20~30%燃費が良い。仮に年間20万円ガソリンを使っていれば、5万円前後節約出来る。10年間乗ると50万円差。こら大きい。DSGの気持ち良さ、ボディの仕上がり、そして好燃費などを総合して評価すると、あと40万円ぐらい高くてもいいと思う。


文=国沢光宏 写真=望月浩彦

(ENGINE2008年7月号)

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