2024.04.07

CARS

ある日、クルマの下に水たまりが…… またしてもトラブル発生! 【エンジン編集部長期リポート 79号車 ポルシェ911カレラ4S(996型)#68】

写真は修理が終わり筑波コース1000を元気に走る79号車。

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キーパーのコーティングでピカピカになり、幸せいっぱいの79号車に、思わぬ不幸が襲いかかった。ナンバーが外れたのに続いて、なんと水回りがアウト! エンジン編集長のムラカミがリポートする。


冷却水がボタボタと・・・

ピカピカになって大喜びしたのも束の間、大小ふたつの不幸が79号車に襲いかかった。

まずは小から。なんとリアのナンバープレート・ベースのネジが片側だけ外れて、半分ぶら下がった状態になるという珍しい故障が起きたのだ。リアのプレートは封印がしてあるので、それを外さないとベースのネジにアクセスできない。結局、練馬の陸運局に出向いて、その場で封印を外してネジを直した後、再びプレートを装着して封印してもらい修理完了。

そのほかホース7本とフロント左右のラジエターを交換した。交換前の右前のラジエター(裏側)とエアコンのコンプレッサー。

かかった費用は70円だから、それだけなら何の問題もなかったのだが、作業をしているうちに、79号車の下に小さな水たまりができたのが大きな不幸の始まりだった。下回りを覗き込むと、左リアのエンジン後部のあたりから冷却水がボタボタと落ちている。ひと目見て、これはもうダメだと観念し、ガソリンスタンドで水を足してもらった後、ポルシェセンター調布へ。なんとか自走して辿り着いたものの、即入院となったのだ。

で、調べてもらった結果は想像以上の大ごとだった。

目で見えた水漏れの原因はウォーターポンプに繋がるクーラントホースの付け根部分の損傷だったが、そのほかにも7本のホースから小さな水漏れが見つかっただけではなく、フロント左右のラジエター本体からもうっすらと水がしみ出していることが判明し、すべてを交換しなければならなくなったのだ。

新旧のラジエター。

見積もりを見て、腰を抜かしそうになった。8本のホース(1本約6000円から1万6000円)とふたつのラジエター(1個12万1000円)、その交換に必要なパーツ代の総計が35万円以上。工賃も加えると48万円近くかかるというのである。

さらに、予防的措置としてクーラントサブタンクの交換(8万円強)も薦められたが、とてもそこまで手は回らない。けれども、これまた間が悪いことに、調布に行く間にウォーニングが点灯したリアのブレーキパッドの交換は必須である。パッドだけでなくディスクの交換も薦められたが、そうなると18万円もかかってしまうので却下。パッド交換だけしてもらうことにした。

というわけで、大手術を余儀なくされた79号車。ラジエターの在庫が国内になく、ドイツから届くのを待ったりして、3週間以上も入院するハメになったのだ。しかし、術後の経過は良好。3月7日にはエンジン・ドライビング・レッスンに参加して思いっきり筑波を走った。さあ、もう何ごとも起こりませんように。

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=神村 聖(走り)/ポルシェセンター調布(修理)

■PORSCHE 911 CARRERA 4S
導入価格(新車時):340万円(1244万2500円)
導入時期:2017年4月
走行距離(導入後):12万9666km(4万7281km)

(ENGINE2024年5月号)

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