2024.04.29

CARS

生誕75周年を迎えたアバルトの名車が博物館に集結【前篇】アバルトをメジャーにした500&600のリアエンジン車

2024年に75周年を迎えたアバルトは、トリノにある博物館の「ヘリテージ・ハブ」(Heritage HUB)で、2024年4月12日から約3か月間、記念展示を展開している。

2つの特別イベントを実施

ヘリテージ・ハブでは75周年を記念して2つの特別なイベントが企画されている。1つは、個人コレクターと同社の常設コレクションの貴重なアバルトの希少品が特集された展示会、もう1つは、別の記事で紹介している「アバルト・クラシケ1300OTプロジェクト」の発表だ。 



40台近いアバルトが集結

博物館の入り口にある12台に加えて、展示エリア内には26台のアバルトが鎮座する。目玉は上に記した、2021年に製作された「アバルト・クラシケ1000SP」の進化版であり、5台限定で世に送り出される「アバルト・クラシケ1300OT」だ。

ほかにも、「ポイズン・ブルー」のカラーリングが施された最新の「アバルト500e」や、こちらも別記事で紹介したアバルト75周年を記念して製作された1368台限定生産の「アバルト695 75周年記念モデル」も展示されている。ここでは展示車両の中から、そのほかの主だったモデルを紹介しよう。



アバルト500レコード・モンツァ

1台目は、1958年の「フィアット・アバルト500レコード・モンツァ」。空冷2気筒エンジンを積んだアバルトにとってエポックメイクといえるモデルだ。ヌォーバ・チンクエチェントこと2代目フィアット500の発売からわずか数か月後の1957年11月に、アバルトの創設者であるカルロ・アバルトによって2代目の500をベースにしたチューニング・モデルをトリノ・モーターショーが披露された。

レコード・モンツァは、モンツァ・サーキットで7日間連続168時間を走破し、いくつもの速度記録を打ち立てたモデルである。フィアット500をベースに性能の向上を図るべくエンジンの軽量化などを行うことで、2気筒エンジンから26psを発生。このチューンナップにより、最初となる「アバルト500」は120km/hの壁を超えた。



アバルト595 SS

1964年2月には、出力を32psに向上させた「フィアット・アバルト595 SS」が登場。軽合金インテークマニホールド、エアフィルター・カバー、圧力パイプと組み合わせたソレックス(Solex)製34PBIC キャブレターによりハイパワーを獲得。エクステリアの前後には「SS」が、ダッシュボードにはスーパースポーツを意味する「esse esse」(エッセ・エッセ)のロゴが配されていた。



アバルト850TCニュルブルクリンク

1961年の「フィアット・アバルト850TC(ツーリズモ・コンペティツィオーネ)ニュルブルクリンク」。「850TC」は「フィアット600」をベースにしたスポーツモデル。直列4気筒エンジンのボアとストロークが拡大され、排気量を847ccにアップ。さらに強化されたカムシャフトやソレックス製32キャブレター、スポーツ向けに設計された新しいエグゾーストを装着するとともに、エアフィルターとクランクシャフトを変更することで、52ps/5800rpmを発生した。最高速が140 km/hに達するなど動力性能に対応するため、フロントにディスクブレーキが採用されている。1961年11月に導入された「850TCニュルブルクリンク」には、馬蹄形のインパネやスポーティなステアリングなどが標準装備されていた。



後篇では、フィアット500&600系以外のモデルを紹介する。

文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement