2024.07.04

CARS

マセラティMC20に往年のレーシングカーを彷彿させる専用カラーに塗られた2タイプの特別仕様車が登場

2020年9月にローンチされた「マセラティMC20」は、完全自社製作でプレチャンバー(副室)を持つ「ネットゥーノ」エンジンをマセラティで初めて搭載したミドシップ・スポーツだ。

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レース復帰20周年記念モデル

このほど、MC20のクーペ・モデルをベースにレースへの復帰20周年を記念した2台の限定モデル、「MC20イコーナ」(Icona)と「MC20レッジェンダ」(Leggenda)を発表した。このモデルは、マセラティが2004年に「MC12」で37年ぶりにレース・シーンに再登場し、数々の勝利を収めた20年の歴史を祝うために制作されたものだ。



レース参戦マシンにインスパイア

今回発表された「MC20 イコーナ」は「MC12 ストラダーレ」、と「MC20 レッジェンダ」は「MC12 GT1ヴィタフォン」という2台のレース参戦マシンにインスパイアされた特別色と専用装備が特徴となっている。

「MC12」は、公道走行用の「MC12ストラダーレ」から発表され、その後、GT1規格のレーシング・バージョンとなる「MC12 GT1」が登場。FIA GT選手権でチャンピオンに輝くなど、モータースポーツシーンで多くのの功績を残した。



ティーポ61がモチーフ

MC20イコーナのカラーは、MC12 ストラダーレと同じ、1959年から1961年にかけて生産されたマセラティ史上最も象徴的なモデルのひとつである「ティーポ61」、通称「バードケージ」をモチーフとしている。さらに、「デイトナ 24 時間レース」に出場した「マセラティ・トロフェオ・ライト」へのオマージュも捧げられている。

ボディ上側の「ビアンコ・アウダーチェ・マット」と下側の「ブルー・ストラダーレ」という2トーン・カラーを採用。ドアにあるMC20のロゴの下にはイタリア国旗のトリコローレが備わる。クロームメッキのホイールの中央には、特別なマセラティのデザインが施され、ホイール・キャップはシルバー、トライデントのロゴは対照的なブルーで描かれている。ブレーキ・キャリパーもブルーに塗装され、サイドミラーは自動調光機能を備え、エンジンカバーはカーボンファイバー製となっている。



スパ24時間レース優勝マシンのカラーリング

一方のMC20レッジェンダに施された、ボディ下部の「ネロ・エッセンツァ」と上面の「デジタル・ミント・マット」のカラーは、ヴィタフォン・レーシング・チームのMC12 GT1のカラーリングを再現したものだ。このマシンは、スパ24時間レースで3回の優勝と2回の準優勝を成し遂げている。

カラーリング以外では、「ネロ・オパーコ」と「トライデント・デジタル・ミント」のホイール・キャップを備えたネオ・ルシド製のアルミホイールをはじめ、フロント・グリルやドア、Cピラーに配された黄色の「トライデント・ロゴ」、黒く塗装されたブレーキ・キャリパーが装着されている。



レーシング・スタイルの特別なインテリア

イコーナ、レッジェンダともにレーシング・スタイルの特別なインテリアを採用。シートは軽量の4ウェイ・モノコック・レーシング・シートで、イコーナは黒とブルー表皮、レッジェンダは黒表皮で、ヘッドレストの中央にはそれぞれ、「Icona」または「Leggenda」の文字とトライデントの刺繍が施されている。

装備では、両モデルともにインテリアに洗練された「ソナス・ファベール・サウンドシステム」を搭載。そのほか、カーボンファイバー製インテリア・パッケージ、電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(E-LSD)、段差を乗り越える際などに車高を上げることが可能なサスペンション・リフター、安全運転支援システムのブラインド・ストップ・システムとリア・クロスパス・システムなどが特別装着される。

MC20イコーナ、MC20レッジェンダともに20台の限定生産だが、日本での発表と同時にすでに完売となっている。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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