2024.08.10

WATCHES

ジャガー・ルクルト「ポラリス」の文字盤は水墨画のような美しさ! 手作業で正確に何層にも塗り重ねる職人技のグラデーション

旬の時計を紹介する「エンジンWATCH NEWS」。今回はジャガー・ルクルトのモダンスポーツウォッチ、「ポラリス」の新作を取り上げる。ヴィヴィッドなカラー文字盤流行の揺り戻しか、今年の新作は落ち着いた色調のブルー/グレー・ダイアルが目立つ。

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ラッカー仕上げのシックで美しいグラデーションダイアル

カラーダイアルは今年もさまざまなブランドに発見できるが、とくに最近ではスポーティな個性を引き立てる凝った演出が目立つ。

今年のウォッチズ&ワンダーズ・ジュネーブでジャガー・ルクルトが発表した3つの最新作「ポラリス・ジオグラフィーク」「ポラリス・デイト」に採用された新色のオーシャングレーと呼ばれるグラデーションダイアルもその象徴だ。ブルーとグレーが絶妙に入り混じる色調は、同じグラデーション・ダイアルでも既存のブルーやグリーンよりも、エレガントな雰囲気が漂い、新鮮なイメージを打ち出す。

同様のラッカーダイアルによる新しい「ポラリス・デイト」 173万3600円。

シックなグレー系のグラデーション・ダイアルといえば、昨年の「ポラリス・クロノグラフ」にも用いられているが、ダイアルに奥行き感や豊かな彩りをもたらすラッカー仕上げのグラデーションは、手作業で正確に何層にも塗り重ねる極めて複雑な作業を要する。

ラッカー仕上げのシックなグレーのグラデーション・ダイアルの「ポラリス・クロノグラフ」226万6000円。

ジャガー・ルクルトによれば、まず最大4層の色を塗り、次に1層か2層、ブラックを塗りグラデーションを形成する。その後、半透明のラッカーを30回塗り重ね、カラーに奥行きと豊かさを出す。そして最後に研磨を施して完了する。こうしてひとつのラッカーダイアルが完成するまで、およそ40もの工程を経るのだという。ダイアルが中心部と外縁部から成り、クロノグラフのように独立したインダイアルが備わるなど、複雑な構成が作業をいっそう困難にする。

こうした美観の追求だけがテーマなのではない。抜群の性能と品質に定評のあるジャガー・ルクルト製ムーブメントも大きな特徴。「才色兼備」だからこそ、多くのファンを魅了するわけだ。

問い合わせ=ジャガー・ルクルト Tel.0120-79-1833

文=菅原 茂

(ENGINE2024年9・10月号)

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