2024.11.23

CARS

1275ps/1340Nmでも後輪駆動を踏襲 マクラーレンの市販モデル史上最速のW1が誕生

2024年11月13日、マクラーレン・オートモーティブは10月にワールドプレミアした「マクラーレンW1」を日本で初公開した。なお生産台数は世界で399台限定。残念ながら、すべて売約済みになっている。

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F1とP1のレガシーを受け継ぐ

マクラーレンが誇るスーパースポーツカーであるマクラーレンF1とP1のレガシーを受け継ぎ、究極のパフォーマンスを追求する「1」を車名に掲げたモデルの系譜に新たに加わったマクラーレンW1。圧倒的なパワーと革新的なダイナミクス、先進的なデザインを備え、スーパーカーの新たなベンチマーク確立しようとする意欲作だ。



V8ツインターボ+1モーターPHEV

搭載されるパワートレインは新開発されたV型8気筒のハイブリッドで、システム総合出力はマクラーレン史上最大を誇る最高出力1275ps/1340Nmというアウトプットを誇る。エンジンは新設計された「MHP-8」型V8ツインターボで、最高出力は928psに達し、マクラーレンの市販スポーツカー用エンジンとしては史上最高の出力233ps/リッターを誇る。最高回転数は9200rpm。徹底された車両の軽量化により重量は1399kgに抑えられ、マクラーレン・スーパーカー史上最高のパワーウェイトレシオとなる911ps/tを達成している。

エンジンに組み合わされる出力密度の高い「E モジュール」は、347psのモーター1基とコントロール・ユニットの一体化により軽量化が図られ、パッケージングの最適化に寄与。変速機はモーターを逆回転させることで後進するEリバースを備えた新しいデュアルクラッチ式8段自動MTを採用。駆動は電子制御のディファレンシャルを介し、後輪のみで行う。



リア・ウィング300mm後方に延びる

エクステリアは、公道走行可能なマクラーレン・モデルでは最も先進的なアクティブ・エアロパーツを装着。「マクラーレン・アクティブ・ロングテール」と呼ばれるリア・ウィング300mm後方に延びるという革新的なエアロダイナミクスが与えられている。

また、F1から着想を得たというグラウンド・エフェクト・エアロダイナミクスとマクラーレン・レース・モードの融合により、公道とサーキットまで走行特性が劇的に変化する世界初の機能が搭載されている。サーキット向けの設定ではライドハイトがフロント37mm、リア17mmダウンし、最大1000kgのダウンフォースを実現するという。



シートはシャシーに直付け

インテリアは、エアロセル・モノコックにシートを一体化するユニークな設計により、ドライバーを包み込むスーパースポーツカーらしいピュアな一体感が得られる。シートはシャシーに直付けとなるため、ドライビング・ポジションはペダルとステアリング、主要な操作系を移動させることで調整する。

また、マクラーレン「InnoKnit」など、専用インテリア素材をはじめ、「マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ」(MSO)で揃う、ほぼ無限の選択肢でビスポークが可能だ。



0-300km/h加速でも12.7秒

シャシーは、究極のドライビング・エクスペリエンスが得られるという新しいサスペンションでレース・モードを備える「マクラーレン・レース・アクティブ・シャシー・コントロールIII」を採用。公道とサーキットの両方で圧倒的な性能を発揮するという。

1275ps/1340Nmという超強力なパワーを持ちながら、マクラーレンの特徴であるリア駆動ならではの一体感も得られるW1。加速性能とサーキットのラップタイムは公道走行可能なマクラーレン・モデル史上最速となる。0-200km/h(124mph)加速は5.8秒、0-300km/h(186mph)加速は「スピードテール」を上回る12.7秒、マクラーレンが基準とするサーキットでは「マクラーレン・セナ」のラップタイムを3秒短縮。なお、最高速度は350km/hでリミッターにより制限される。

文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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