2024.12.31

CARS

パナメーラとはまったくの別物 ベントレー・フライング・スパーに加わった“スピード”にモータージャーナリストの渡辺慎太郎が試乗

ベントレー・フライングスパー・スピード、最高出力と最大トルクは782ps/1000Nmで、ベントレー史上最強の4ドア・セダン。

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2030年の完全電動化へのプランを変更し、代わりに2035年までに毎年電気自動車とプラグイン・ハイブリッドを投入すると発表したベントレー。その先鋒となるのがポルシェと縁の深いV8ハイブリッドを搭載するフライングスパーの最上位バージョンだ。モータージャーナリストの渡辺慎太郎がリポートする。

ウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッド


クーペのコンチネンタルGTでもSUVのベンテイガでも、そして今回試乗したセダンのフライングスパー・スピードでも、モデルを問わずベントレーに乗るといつも想うことがある。それは、ベントレーというクルマはスポーツカーなのかスポーティ・カーなのか、あるいはラグジュアリー・カーなのか、という疑問だ。

内外装の意匠は従来のスピード・シリーズを踏襲する。




フライングスパーはプラットフォームを含む多くの部分をスポーツカー・メーカーであるポルシェのパナメーラと共有している。特にこのモデルに関しては、パナメーラの開発初期段階からポルシェとコミュニケーションを密にとっていて、ベントレー側の要望も開発に反映するよう協議を重ねたそうだ。こんな話を聞くと、モータースポーツでも数々の輝かしい戦績を残してきたベントレーはやっぱりスポーツカー作りを目指しているのかと想像してしまう。

バッテリー容量は25.9kWh、モーターの出力は140kWで、航続距離は76km。


それを裏付けるような存在が、フライングスパー・スピードに搭載されるパワートレインだ。4リッターのV8ツインターボはモーターと組み合わされたプラグイン・ハイブリッド機構を持ち、ベントレーはこれを“ウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッド”と命名した。システムとしての最高出力と最大トルクは782ps/1000Nmで、ベントレー史上最強の4ドア・セダンとのこと。実はこのパワートレイン、出力とトルクの数値も含めてパナメーラ・ターボS E-ハイブリッドと基本的には同じである。ポルシェと共同開発みたいな感じで、その上“ベントレー史上最強”なんて言われると、ますますそっちのほうへ向かっている信憑性が増してしまう。

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