2025.01.25

LIFESTYLE

まるで南国リゾートのような家 東京の自宅の隣にローコストで別荘を建てるという斬新なアイディアは、なぜ生まれたのか

ここが東京とは思えない空間が広がるFさんの驚きの別荘。それにしても自宅の隣に別荘とは、発想が斬新過ぎる!

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雑誌『エンジン』の大人気連載企画「マイカー&マイハウス クルマと暮らす理想の住まいを求めて」。今回は、まるで海外のリゾート地に出かけたかのようなエキゾチックな家。建物があるのは東京の西部。なんと会社を経営するご主人が、本宅の隣につくった別荘である。ご存じデザイン・プロデューサーのジョースズキ氏がリポートする。

自宅の隣に建つ別荘とは?

インドネシアに住んでいたこともある、会社経営者のFさん(56歳)一家の「別荘」は、まるでリゾートホテルだ。天井は高いところで6mを超える大空間。優しい光が溢れて明るく、天井を支える木製の梁が印象的だ。あちこちに置かれたエキゾチックな観葉植物と家具とが相まって、気分はまるで南国である。

西側から見た光景。敷地が法規制の異なる複数のエリアに跨がっていたため、奥のみに建てることに。右手の築山を上った2階右手が玄関。左手に「本宅」が見える。

そんな別荘が建つのは、自然豊かな海沿いの地方ではない。東京の西部、JRの大きな駅から徒歩10 分ほどの、オフィスや商業施設、住宅が混在するエリアだ。しかも本宅は、この建物の隣に建っているというのだから、さらに驚かされる。左上の写真の左手に写る、蔦が絡まるコンクリート打放しの建物がそれだ。この街で暮らし始めて30年ほどになるFさん。5階建てのオフィス兼用住宅を建てたのは、14年前のこと。そして数年前に、偶然隣の土地が空いたので手に入れ、今の別荘を建てた。

それにしても、別荘を自宅の隣に建てるとは。Fさんが説明する。

「土地を手に入れたのはコロナ禍のこと。当時は、多くの人が別荘に関心を持った時期でした。ただ、海や山の別荘だと、アクセスに時間がかかります。しかも月に一回程度しか行かないのであれば、準備に多くの時間をとられてしまい、別荘生活を堪能できる時間は僅かです。その点、家の隣に別荘があれば、普段から両方での生活を効率的に楽しめます」



14年前に本宅を建てる際、設計を依頼したのは、ネットでみつけた建築家の森清敏さん、川村奈津子さん夫妻が主宰するMDS。「上質なTシャツのような、ベーシックな中にこだわりが感じられる建築」が決め手となった。隣に建つ別荘も、森さんたちに依頼している。

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