2025.01.16

CARS

ヒョンデがドリキンと1年かけて開発したアイオニック5Nの高性能パーツ装着車が登場 日本と韓国で2025年中に発売!

左から、オートサロン会場にてもう1台のアイオニック5Nを持ち込んだミニチュア・カー・メーカー、ミニGTのグレン・チュウ氏、ヒョンデNブランド・マネジメント室のパク・ジューン氏、そして土屋圭市氏。

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ヒュンダイ・モーター・カンパニー(以下ヒョンデ)は東京オートサロン2025会場にて、「アイオニック5N」のパフォーマンスをさらに引き上げた、「アイオニック5N DK Edition」を世界初公開した。

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きっかけは鈴木亜久里氏のひとこと

ヒョンデのモータースポーツ・ディビジョンであるNによる、専用パフォーマンス・パーツ・パッケージを装着した、白と黒のモノトーンで仕上げられたアイオニック5N。そのCピラー付け根には、ごくごく控えめにDK Edition(ディーケー・エディション)というステッカーが貼られていた。

このDKとは、Drift Kingの頭文字だ。ドリフト・キングとは、あの“ドリキン”を意味している。そう、いまや世界中に知られる、いわばドリフトの始祖、土屋圭市氏のニック・ネームである。



オートバックスとのコラボ

アイオニック5N DK Editionは、オートバックスとヒョンデNのコラボレーションによって生まれた1台で、その仕立ての改修を担当をしたのが土屋圭市氏というわけだ。オートサロンのプレス・カンファレンスにも登壇した彼によれば、きっかけは旧知の鈴木亜久里氏のひとことだったという。

「アイオニック5Nには乗った? 一度乗っておいた方がいいよ」

まったくヒョンデのBEVの経験はなかった土屋氏だが、その声に導かれ、2年前にオーストラリアでアイオニック5Nを初体験。走りの楽しさに驚いたそうだ。



ドリキンに憧れ、ビデオを見ていた人が開発

この時に出会ったのが、オートサロン会場でアイオニック5N DK Editionを披露した、ヒョンデNブランド・マネジメント室のパク・ジューン氏である。

「アイオニック5Nはもともとドリフトが可能なクルマですが、土屋さんのドリフトのビデオを見て育ち、ドリフトに憧れ、ドリフトを学んできた僕らとしては、このクルマにドリキンの情熱とフィードバックが加わったらどうなるか、想像したのです」

こうしてパク氏とチームは土屋氏の指導のもと、1年をかけて富士スピードウェイをはじめ、サーキットや公道でのテストを重ねてきた。



“飛ばすひと”向け

その結果ノーマルのアイオニック5Nから変更されたのは、6ピストンのモノブロック・キャリパーを含むブレーキ・システムをはじめ、21インチの軽量鍛造ホイール、純正電子制御ダンパーに組み合わせられる5mmのロー・ダウン・スプリング、そしてカーボン製のリア・ウイング、リア・ディフューザー、サイド・スカートなどのエアロパーツ4点である。

土屋氏によれば、DK Editionはアウトバーンやニュルブルクリンクを走る欧州のひとも納得できる、いわゆる“飛ばすひと”に向けて造った1台だそうだ。ノーマルのアイオニック5Nも完成度は高いけれど、もっといいものができるはず、ということでブラッシュアップを続けてきたという。



2025年末までに販売を予定

このDK Editionの価格など詳細はまだ公表されていないが、2025年末までに日本および韓国での販売を予定。さらに、ほかのエリアへの展開も計画している。

なお、オートサロン期間中には会場外の特設コースで土屋氏、レーシング・ドライバーの谷口信輝氏、そしてパク氏によるヒョンデのデモンストレーション・ランも行われ、アイオニック5Nと、その外装を取り外した開発車両、RN24が見事なドリフトを披露した。

ヒョンデNのBEVによるドリフトへの熱意は、本物だ。

文=上田純一郎(ENGINE編集部)  写真=宮門秀行、上田純一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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