2025.02.14

CARS

やはり難しかったか 第一報から2カ月弱、ホンダと日産の経営統合への話し合いの中止が正式決定

2025年2月13日、本田技研工業(ホンダ)と日産自動車(日産)は2024年末から経営統合へ向けて行っていた協議を打ち切ることを正式発表した。2024年12月18日の第一報から2カ月弱、ホンダと日産の経営統合は破談に終わった。

急転直下でわき上がった経営統合


日産は2024年度の第1四半期(4月-6月期)の決算で営業利益が前年同月期比99.2%となり、経営難が伝えられその存続さえ危ういと言われるまでになった。そうしたなか急転直下でわき上がったのがホンダとの経営統合という案だ。



基本合意書を解約


最初にこのニュースが伝えられたのは2024年12月18日未明の日経電子版のことであった。12月23日には両社の経営統合に向けた検討に関する基本合意書を締結し、その話し合いに参加する可能性があった三菱自動車を加えた3社で会見を開いた。

その後、経営統合に至るさまざまな協議が行われたが、2025年2月13日に両社は正式にこの基本合意書を解約すると発表。解約についての正式発表以前からホンダが日産を子会社化すると提案しているなど、さまざまな憶測が飛び交っていた。



ホンダが子会社化を提案


両社が発表したニュースリリース(両社のニュースリリースの内容は同一)には以下のように記されていた。

「ホンダが取締役の過半数、および代表取締役社長を指名する共同持株会社を設立し、両社をその完全子会社とする体制から、株式交換によりホンダを親会社、日産を子会社とする体制へ変更することをホンダから提案するなど両社であらゆる選択肢について検討を重ねてきました」。つまり、ホンダによる日産の子会社化提案のウワサが本当であったことが判明した。



それを日産が拒否


また解約の理由については、「両社は、電動化時代に向けて変化の激しさが増す市場環境において、意思決定、経営施策実行のスピードを優先するためには、経営統合の実行を見送ることが適切であるとの判断に至り、協議・検討の中止を決定しました」と記載されている。日産内田社長は会見で、ホンダから株式の交換による子会社化が提案されたが、日産の自主性の維持と日産のポテンシャルを最大限に引き出すことができるについて確信が持てないため、受け入れを拒否したという内容のコメントを発した。

また、2024年12月23日には日産、ホンダ、三菱自動車の3社協業形態の検討に関する覚書も交わされているが、当然のことながらこの覚書についても解約されている。



次にキーマンは鴻海(ホンハイ)か


日産については台湾の電子機器メーカーである鴻海精密工業がアプローチしているとのウワサが伝えられている。日産側は基本合意書解約の記者会見でこれを否定しているが、鴻海側は「協業を目指す」とも発言している。いずれにしろ、日産がどうなるか? について今後しばらくは目が離せない状況となるのには変わりないだろう。



文=諸星陽一

(ENGINE WEBオリジナル)

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