2025.03.01

CARS

祖父から譲り受けた50余年前の三菱ミニカと父の勧めで購入したスズキ・アルト・ワークス

クラシックカー&ヒストリックカーのイベント「ノスタルジック2デイズ」の目玉企画のひとつである、「選ばれし10台」。主催社が発行する『ノスタルジックヒーロー』と『ハチマルヒーロー』の両誌の公募によって選ばれた10台クルマ(今年はプラス1台のスクーター)が会場に展示される。第3弾は4台が選ばれた軽自動車から、2台の乗用モデルを取り上げる。

advertisement


1972年式 三菱ミニカF4スーパーデラックス

「三菱ミニカ」の初代モデルは1962年に当時の新三菱重工が手掛けた。その後、1969年にフルモデルチェンジし、2代目の「ミニカ'70」となる。初代と2代目までが2ストローク・エンジンで、3代目以降は4ストローク・エンジンに置き換わる。1998年に登場し、2011年まで製造されたた8代目を最後にその歴史に幕を降ろした。



塗装をはじめ、オリジナル度が高い

展示車は1972年に登場した3代目で「ミニカF4」と呼ばれた。前述のとおり、このモデルからエンジンが4ストローク(SOHC2気筒)に変わっている。「バルカン」エンジンと呼ばれたこのユニットにはシングルキャブの32馬力とツインキャブ36馬力の2タイプがあり、「スーパーデラックス」はシングルキャブを搭載した。2代目と3代目はスタリングが似ているが、3代目はドアと前後フェンダーに特徴的なプレスラインを有している。

オーナーによればナンバー・プレート、内装、シート、さらにフロアマットまで当時の状態を維持し、ボディの塗り替えなども行っていないという。ミニカはオーナーの祖父が乗っていたもので、20年ほど自宅車庫にて不動状態で保管されていたもの。それを祖父が定年退職後に時間と手間を掛けて路上復帰させたという。現オーナーは20歳の誕生日にこのミニカとホンダ・モンキーを譲り受けて現在に至る。現オーナーの1歳になる娘さんがこのクルマが運転できるようになるまで維持することが、現在の目標だという。



1997年式 スズキ・アルト・ワークス

「スズキ・アルト」は1979年に軽自動車の中でもさらに税制面で有利だった4ナンバー(商用車)登録の軽ボンネット・バンとしてデビューした。デビュー当時は2ストローク・エンジンのみだったが、ほどなく4ストローク・エンジンも追加。1984年に登場した2代目からはエンジンはすべて4ストロークとなり、ターボ・モデルも用意された。1986年にはDOHCヘッドを持つエンジンも登場する。

「アルト・ワークス」は2代目をベースに1987年に追加されたスポーツ・モデルで、3気筒DOHC 12バルブ・ユニットにインタークーラーターボを組み合わせたエンジンが大きな特徴となっていた。



4代目ベース最上級グレード

展示車は4代目アルトに設定されたアルト・ワークスで、ワークスとしては3代目にあたる。3代目アルトの時代に軽自動車の規格変更があり、3代目後期型より排気量が660ccとなっている。展示車の「RS/Z」は最上級グレードで、搭載されたエンジンはオールアルミ製の3気筒DOHC12バルブ・インタークーラーターボで64ps/10.5kgmのスペックを誇る。

オーナーは免許取得後の初めてのクルマ選びで悩んでいたところ、父の勧めでこの個体を購入したという。シュピーゲルの車高調、モンスターのエグゾースト・パイプ、HKSのエア・クリーナー、クスコのタワーバー、ナルディの限定ステアリング、ワークのアルミホイールなどでドレスアップ&チューニングが施されている。



文=諸星陽一

(ENGINE WEBオリジナル)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement