2025.03.22

CARS

お値段も555! アニメ『マッハGoGoGo』の世界初スーパーカー マッハ号が「超合金」でリアルによみがえった

三船剛と志村ミチ。命名の由来は黒澤映画の常連俳優なのだろうか。タツノコプロらしいおしゃれな顔立ちを見事に再現している。

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かつて少年たちが憧れた、日本のアニメが生んだ伝説のマシン「マッハ号」が「超合金」となって現代によみがえった! 超カッコいいデザイン、驚異のギミック、そして世界を駆け抜けるスピード感——。今なお語り継がれるマッハ号の魅力を探ってみよう。

7つの特殊機能を完全再現!

1970年代中頃、小学生の間でスーパーカーブームが巻き起こった。ランボルギーニ・カウンタック、フェラーリ512BB、ポルシェ911ターボ、ロータス・ヨーロッパといったヨーロッパ生まれのハイエンドマシンを模した消しゴムを競って集めた人は多いだろう。

このブームには下地があった。彼らがさらに幼かった1967年に放送開始のアニメ「マッハGoGoGo」の刷り込みは無視できない。繰り返し再放送されたため、ネプチューンの三つ又の鉾を思わせる斬新なスタイリングに魅せられた男児は数え切れないはず。紛れもなく、世界初のスーパーカーは日本のアニメから誕生したと断言できる。


未見の方に説明しておくと、制作は後に「科学忍者隊ガッチャマン」や「タイムボカンシリーズ」のヒットを生み出すタツノコプロ。主人公のレーサー・三船剛が愛車のマッハ号で世界中のレースに参加して活躍する。敵キャラもいたはずだが、その存在をすっかり忘れさせるほど、マッハ号のインパクトは際立っていた。何しろレースカーとして秀でているだけでなく、ステアリング中央にある7つのボタンでオートジャッキやカッター装置、偵察用の鳥型メカ「ギズモ号」が飛び出すギミックも秀逸。なぜレースカーにこんな機能が必要なのかと問うのは野暮だろう。



演出もいい意味で日本らしさを感じさせず、水平と平行の構図を生かしたグラフィカルなオープニングタイトルは今観ても唸る出来栄え。手描きで成し遂げたここまでの表現は、日本アニメのクオリティの高さを半世紀以上前に証明していた。

アメリカでも「スピードレーサー」として放送され、かなりの人気を集めたらしい。大ファンだった「マトリックス」のウォシャウスキー姉妹(旧ウォシャウスキー兄弟)が最初に観た日本アニメで、長年の夢をかなえて2008年に映画化を果たした。あいにく興行成績は振るわなかったようだが、原作の映像表現をかなり再現した心意気は買いたい。


▲横から見たプロポーションも見事。アニメのオープニングタイトルでは、三船剛の立ち位置こそ異なるものの、最後にこのアングルでストップモーションとなる。

これだけの人気ゆえ、男児にとって通過儀礼ともいえるプラモも定番だった。セメダインで接着、アイコン的な赤いMのデカールを破れないように貼った思い出を持つ人は多いだろう。

剛とミッチも乗ってます!

そんな元マッハ号ファンの心の琴線に触れるリアルなモデルが、BANDAI SPIRITSから「超合金 マッハGoGoGo マッハ号」として発売が決定した。スーパーカーと同様、昭和後期世代には特別な響きを持つ“超合金”が、ロボットではなくクルマに使われるという贅沢さがたまらない。マッハ号のみならず、三船剛とガールフレンドの志村ミチも再現している。もちろん、7つの特殊機能も網羅。  




▲Cボタンの回転式のこぎり、カッター装置(上)とGボタンのギズモ号など、7つのギミックを搭載。飾るのではなく、遊びたくなるおもちゃだ。

近年、ハイスペック化されたおもちゃは「キダルト(キッズ+アダルト)」としてすでに主要なマーケットになっている。そのなかでも精巧さと遊び心にあふれたこの商品は、まさに大人買いにふさわしい高級モデル。本物が手に入らないことを考えれば、スーパーカーに夢中になった元少年たちにとって、十分に手の届く“夢のクルマ”だろう。

■超合金 マッハGoGoGo マッハ号 ¥55,500 2025年9月発売 予約受付中 
https://tamashiiweb.com/item/15288/

文=酒向充英(KATANA) (C)タツノコプロ

(ENGINE Webオリジナル)

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