2025.04.15

CARS

すでに300台以上を受注 ヒョンデ・インスターはどんな人が買っているのか? 売れ筋グレードと色も判明

5ナンバー・サイズの電気自動車=バッテリーEV(BEV)として登場したヒョンデの「インスター」。いよいよ4月10日から販売が開始されるが、すでに予約は300台を超えるという。このヒョンデ・インスターはどんな人が買い、どんな仕様が人気なのだろうか? ヒョンデモビリティジャパンが公表した資料をもとに分析してみた。

もっとも多いのは60代

購入予約者の年齢は20代~70代まで幅広い。もっとも多いのは60代で26%、次いで50代の19%、30代21%、40代の18%と続き20代と70代は7%となっている。60代、50代の購入者は子育ても終わって自由な時間を過ごしたいという方も多いだろう。こうした年齢層の方にとって4名乗りでコンパクトでありながら、軽自動車ではないというのは大きな魅力となる。



最上級グレードが人気

人気グレードについては最上級の「ラウンジ」が69%、ついで中間グレードの「ボヤージュ」が23%、エントリー・モデルの「カジュアル」が8%。販売直後が最上級モデルに人気が集中することが多いので納得の数字ではあるが、意外に中間グレードのボヤージュも検討している。ボトムのカジュアルはバッテリー容量が少ないこともあり、容量を気にしがちなBEV黎明期で、そして何にでも余裕があって大は小を兼ねるという考えが広まっている日本では当然の順位だろう。

ボディ・カラーの選択にはほかにはない傾向が見られる。もっとも人気のカラーはバタークリームイエローパールで3分の1を超える35%。日本の場合は圧倒的に白系が人気となるが、インスターでは淡いクリーム色が人気というのは驚き。イメージ的にはミニやフィアット500など小さい輸入車は白以外のボディ・カラーが人気だと思われがちだが、実際に売れているのは白が多い。インスターもアトラスホワイトという白系が25%で2位につけているが、それでもクリーム系がトップとなったのはちょっと驚きだ。



コンパクトな点を評価

数値として集計されてはいないが、インスターについて、コンパクトなボディが狭い路地や住宅街で扱いやすいという点が評価されているという。クルマは安全性の確保と室内空間の拡大のために大型化され続けているが、住宅街の道路が広くなっているわけではないので、コンパクトなクルマの使い勝手は圧倒的にいい。そうしたサイズを考慮すると、5ナンバー・サイズに収まるインスターは使い勝手がよく、評価されている理由だといえる。インスターの全長×全幅=3830mm×1610mm。日本の道路整備が進んだ1960年代に登場した初代カローラの全長×全幅は3845×1485mmしかなかった。日本で使いやすいボディ・サイズは推して知るべしだ。

装備面においてもACC(アクティブ・クルーズコントロール)や衝突軽減ブレーキなど現代に求められる利便性や安全性は十分に確保されている。またEVで気になる航続距離も今回の型式指定を取得したことで458kmと発表された。日産リーフの初期型24kWhバッテリー車の航続距離が200kmであったことを考えれば、458kmは十分な数値といえる。

スペックや数値からみれば十分な性能。最上級モデルであっても価格は350万円強。国や自治体の補助金を考えればかなり買い得感が高く、話題になるのは納得である。



文=諸星陽一

(ENGINE WEBオリジナル)

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