2025.06.04

CARS

ロールス・ロイスと007のコラボレーション ファントム・ゴールドフィンガーが一般公開に

1937年型ファントムIIIセダンカ・ド・ヴィルとロールス・ロイスが手がけたワンオフ・モデル「ファントム・ゴールドフィンガー」。

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ロールス・ロイスが、ワンオフ・モデルの「ファントム・ゴールドフィンガー」を、イタリアのコモ湖畔で開催されたヴィラ・デステ・コンクール・デレガンスで披露した。

モチーフは88年前のファントム

このクルマは2024年10月に発表済みで、その車名から分かるように、モチーフは1964年の映画『007/ゴールドフィンガー』に登場した1937年型ファントムIIIセダンカ・ド・ヴィル。

ヴィラ・デステで公開された新旧2台のロールス・ロイス。

『ジェームズ・ボンド』シリーズの60周年を記念し製作され、ファントムの100周年の今年、初の一般公開を果たした。

ヴィラ・デステで公開された新旧2台のロールス・ロイス。

ベースはファントム・エクステンデッドで、有名な悪役のオーリック・ゴールドフィンガーが乗ったクルマへのオマージュとして、イエローとブラックの2トーン塗装を忠実に再現。ホイールはブラック・フィニッシュの21インチで、シルバーのフローティング・ハブキャップを装着した。

ヴィラ・デステで公開された新旧2台のロールス・ロイス。

細部には18金や24金を贅沢にあしらっている。スピリット・オブ・エクスタシーは、純銀に18金メッキを施し、車体に金塊を潜ませた劇中車を表現。

センター・コンソールには、ファントムのスピードフォームと呼ばれるミニチュアを収めるスペースを設置したが、イルミネーションで照らされるこのミニチュアも18金製だ。

送風口やセンター・コンソールのベース部分とともに、ゴールドで仕上げられたグローブ・ボックスの内側には、ゴールドフィンガーの金を賞賛する台詞が記された。

スピーカー・グリルもゴールドで、RRエンブレムと映画のタイトルが刻まれる。ピクニック・テーブルの盤面には、映画に登場した金塊保管庫への地図が、22金で象嵌される。

ダッシュボードには、映画の舞台となったスイスのフルカ峠の地形図が手書きされた。時計は、007のオープニングでおなじみ、銃身に刻まれる旋条にインスパイアされたデザインだ。スターライト・ヘッドライナーは、スイスでの映画撮影最終日である1964年7月11日のフルカ峠の夜空を再現し、719個の星と8個の流れ星を手作業で配置した。

トランク・リッドを開けると、裏側にはゴールドフィンガーが使ったものを再現した金メッキのパターが取り付けられている。また、劇中のスパイ道具である発信機をイメージして、007ロゴを投影するプロジェクターが設置された。

ヴィラ・デステで公開された新旧2台のロールス・ロイス。

ナンバー・プレートは、金の元素記号にちなんだ“AU1”だ。ヴィラ・デステでは、モチーフとなったファントムIIIや、多くのセレブに愛されたファントムVとともに登場し、ファントム100周年を祝った。

ヴィラ・デステで公開された新旧2台のロールス・ロイス。

なお、このファントム・ゴールドフィンガー、ロールスのコレクターである英国の顧客へ納車されたという。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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