BYDが、コンパクトBEVのスモールカー、特別限定車の「ドルフィン・グレイトフルピンク」を設定した。BYDの創業30周年を記念し、30台が販売される。
積極果敢なBYDの日本における次なる一手
ボディ・カラーを車名にもあるグレイトフルピンクとしたほか、特別装備を多数追加した。電動テールゲートやフロント・トランク収納ボックスで実用性を向上。

ETC車載器とドライブ・レコーダーも搭載し、リアのスカッフ・プレートとバンパーにはプロテクト・カバーを装着。キーケースは、車体色に合わせたピンクとした。
インテリアは、広範囲にカーボン調トリムを採用。センター・コンソールのパネルとデコレーションフレームをはじめ、ダッシュボードと後席の送風口カバー、ドア・ウインドウ・スイッチ・カバーをカーボン柄として、スポーティな印象に仕立てた。
ラインナップは最高出力/最大トルクが95ps/180Nmで航続距離400kmのドルフィンと、204ps/310Nmを発生し476km走行可能なドルフィン・ロングレンジ。ボディはドルフィンが単色、ロングレンジはボンネットとルーフをグレーにした2トーンだ。
販売台数は、ドルフィンが20台、ドルフィン・ロングレンジが10台。価格は299.2〜374万円。
BYDは1995年、バッテリー・メーカーとして創設し、2003年に自動車事業へ参入。日本法人設立からはすでに20年を数え、商用車部門でも2015年に電気バスを初納車してから10年となる。乗用車部門のBYDオートジャパン(BAJ)は設立から3年だが、ラインナップ拡大とディーラー網の整備を着実に続けている。
先ごろ、BAJは認定中古車の保証を強化し、従来の5年・距離無制限の一般保証と8年・15万kmの高電圧部品保証に加え、初度登録から10年・30万kmのバッテリー保証を付加。また、2026年に日本市場向けに専用開発した軽規格のBEVを投入すると発表した。
まさかの海外から、ましてやバッテリー性能に定評のあるBYDの軽市場参入は、日本勢を脅かすことになりそうだ。
文=関 耕一郎
(ENGINE Webオリジナル)