2025.07.16

CARS

合成音で気分を盛り上げドリフト・モードも備えるヒョンデ “N”モデルに新作のアイオニック6Nが現る

アイオニック5Nのイメージを踏襲した6Nが登場。

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「ヒョンデ・アイオニック6N」が、英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開された。

ハッチバックの5Nに続くのは4ドア・クーペの6N


コーナリング性能、サーキット性能、日常使いできるスポーツカーという、“N”ブランドの三本柱に則ったBEVのハイ・パフォーマンス4ドア・クーペだ。

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車体サイズは全長×全幅×全高が4935×1940×1495mm、ホイールベースは2965mm。ベースとなるアイオニック6に対し、全幅が60mmほど拡大されており、そのスタイリングは実験車両として製作されたRN22eに近いものとなる。



2025年春に発表されたマイナーチェンジ版アイオニック6に準じ、2段ヘッドライトを採用するが、バンパーには大きな開口部とエアロ・パーツが備わる。

水色系の色合いとブラックのデュオ・トーンに、赤いピンストライプが入るパターンは、アイオニック5Nにも採用される“N”モデルのイメージ・カラーだが、このクルマでは新色のパフォーマンス・ブルー・パールを採用した。



拡幅されたフェンダーの下には、専用開発された275/35R20のHNマーク付きピレリPゼロ5を履く。ブレーキはフロントが400mmディスク+4ポット・キャリパー、リアが360mm+1ポットで、ABS作動時には0.35G、回生ブレーキでは0.6Gの最大減速Gを発生する。

リアには、巨大なウイングとディフューザー形状のバンパーを装着。効率よりもダウンフォースなどをスポーツ走行に向けた性能を重視した空力パーツをまとったことで、ベース車では0.21のCd値が、0.27と高くなっている。

前後2モーターの4WDで、最高出力はフロントが226ps、リアが383ps。トータル609psだが、最大10秒のブースト時には650ps(238ps+412ps)へアップ。このブーストは一度使うと、次に使用するまで10秒のリチャージが必要だ。ブースト時の最大トルクは770Nmで、ローンチ・コントロールを使用しての0-100km/hは3.2秒、最高速度は257km/hだという。



バッテリー容量は84kWhで、350kW急速充電では10〜80%チャージが最速18分で完了。可能な限り性能を引き出すため、温度管理システムは充電準備だけでなく、走行状態にも対応した温度調整を行う。

サスペンションはベース車から全面的に見直され、ハンドリングの正確さや接地性を向上。高速安定性や旋回時のグリップも高め、日常使いでの乗り心地とサーキット性能の両立を目指した。ダンパーはストローク検知式の電子制御で、ストローク・センサーのデータをもとに減衰力を調整する。



そのほか、走行音を合成するNアクティブ・サウンド+や、モータースポーツ用クロスレシオの変速感を再現するN e-シフトと、その作動を視覚的に伝えるNアンビエント・シフト・ライトといった、BEVでもICE車のようなスポーティさを演出するアイテムも搭載。

Nドリフト・オプティマイザーや、前後駆動力配分を11段階調整できるNトルク・ディストリビューションなど、走行特性を好みに合わせて変更できるデバイスも揃っている。



ちなみに、ヒョンデが高性能モデルに付するNとは、本拠地となるR&Dセンターを置く南陽と、技術研究所があるニュルブルクリンクの頭文字。そしてロゴ・マークは、サーキットや峠道などに見られるS字コーナーがモチーフとされている。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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