そのオーダーからも分かるようにSさんは多趣味な人だ。乗り物以外にも、スキー、釣り、カメラ、そして料理までと守備範囲は広く、忙しい仕事の合間を縫って精力的に楽しんでいる。中でも子供の頃からバイクとクルマは大好きで、免許を取って兄から譲り受けたミニ1275GTを皮切りに、これまで様々なクルマを乗り継いできたそうだ。
「自分で会社を起こして軌道に乗ったら、好きなクルマを買いたいと思っていました。その願いが叶ったのは38歳の時で、新車のフェラーリ360モデナのMTを買ったんです。買ってからは裏の倉庫に行ってただ見ているだけでも満たされる。心がワクワクしたものです」
その後、360モデナはF430、そして今もガレージに収まる458スパイダーへと移り変わっていく。
「F430はF1マティックだったんですが、シフトがちょっとギクシャクしていました。458に試乗したら全然違いましたね! スムーズでクイックなレスポンス、もう最高でした。ルーフを開けてアクセルを踏んだ時の自然吸気エンジンならではのサウンドは、本当に他では味わえないんです。今でも完璧な状態を保っていますよ!」
以降、様々な出会いと共にコレクションも増えていったという。
「ポルシェに乗るようになったのは友人がポルシェ・クラブ六本木に入っていて、サーキット走行に誘われて997GT3RS3.6を買ったのがきっかけですね。最初に乗った時は、エンジンブレーキをかけた瞬間、リアが流れてスピンして驚きましたよ。ブレーキやアクセルの操作時に、マシンが不安定になる時間をできるだけ短くするのが走りのコツです。その後で、今も乗っているGT3RS3.8に乗り換えました」
とはいえ、これもただのGT3RSではない。なんとドイツのディーラーで買って、マンタイに持ち込んで足回りを組んだものなのだ。しかもSさんは、久々に富士スピードウェイを走って1分58秒台を出したという腕前の持ち主でもある。
また最近はクラシックカーにも食指を伸ばしているそうで、間もなくレストア完了予定のロータス・エリートをはじめ、ヨーロッパ、エラン、そしてケータハム・セブンもガレージに収められている。
後編では【マクラーレン600LTやフェラーリを“模様替え”するように楽しむリビングと、どこからでもスーパーカーを眺められる家の設計思想】に迫る。
文=藤原よしお 写真=岡村昌宏(CROSSOVER)
(ENGINE2025年8月号)
無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。
無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。
advertisement
2025.09.14
CARS
8台のスポーツカーと7台のバイクが並ぶ理想のガレージ! 最初の1台…
PR | 2025.09.12
CARS
【大阪・参加者募集】マセラティ最新モデルの特別試乗会を開催! 人気…
PR | 2025.09.12
CARS
GRヤリスの進化をサーキットとダートで実感!「GR YARIS ×…
2025.09.13
LIFESTYLE
狭い旗竿地に理想の我が家を建てる方法とは? 雰囲気のある家具や照明…
2025.09.10
CARS
【速報!】849は何を意味する? 新型フェラーリ『849テスタロッ…
2025.09.06
CARS
ここはチャンピオンの秘密のガレージ レーシング・ドライバー、山野哲…
advertisement
2025.09.10
1位はなんと意外なあの国産車!? モータージャーナリストの飯田裕子の「身銭を切ってでも欲しいクルマのランキング」尊敬できる暮らしの道具のようなクルマです!
2025.09.06
ここはチャンピオンの秘密のガレージ レーシング・ドライバー、山野哲也さんの自宅ガレージを訪ねる
2025.09.07
初めての高級時計はどれがいい?選び方のポイントや長く使うためのコツを解説
2025.09.08
【約530万円〜】累計販売200万台超えのヒット作が2代目に 「フォルクスワーゲンT-ロック」が全面的に刷新
2025.09.09
還暦過ぎの昭和なオヤジが一瞬で虜になったクルマとは? 元エンジン編集部の荒井寿彦の「身銭を切ってでも欲しいクルマのランキング」 1位はこの手があったかと驚くあのクルマだ!