2025.07.19

CARS

欧州で好調なMGが英グッドウッドで新たなモデルを続々と公開

グッドウッドで公開となったMG「IM5」。

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MGが、英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで新型の5ドア・セダンである「IM5」と、SUVの「IM6」を公開した。

今のMGは元ブガッティのデザイナーが手がけている!


MGといえば、1923年設立とされる英国発祥の老舗で、小型スポーツカーを得意としたブランド。かつては日本へも正規導入されていたが、MGローバー時代の経営破綻後は中国資本となり、日本での販売は終了した。



現在、生産は中国やタイ、インドで行われ、かつての英ロングブリッジ工場の跡地にR&Dセンターを置く。近年ではBEVもラインナップし、クロスオーバー・スタイルの「MG4」が欧州でも高評価を受けているほか、2座オープンの「サイバースター」のように意欲的なモデルでも話題を呼んでいる。



“インテリジェンス・イン・モーション”を意味するという、今回のIMシリーズもBEV(電気自動車)だ。まずIM5は全長×全幅×全高が4931×1960×1474mm、IM6は4904×1988×1669mmと堂々たるサイズである。75kWhと100kWhの2種類のバッテリーを設定し、IM5は最長710km、IM6は最長624kmの走行が可能。800Vのシステムを採用し、10〜80%充電は最短17分で済むという。“ハリケーン”と銘打った高出力モーターを搭載しており、ハイ・パフォーマンス仕様は最高出力/最大トルクが752ps/802Nmを発生、0-100km/h加速はIM5が3.2秒、IM6が3.5秒をマークする。



ハイテクの導入もIMシリーズの特徴だ。360°カメラや自動運転能力を利用した雨天夜間モードや4モードのワンタッチ駐車アシスト、後輪操舵、26.3インチの超HDインフォテインメント・ディスプレイとタッチ式10.5インチ画面などを装備する。オーディオは20スピーカーが標準仕様で、天井にも4つのスピーカーを内蔵する。



価格はIM5が約784〜964万円、IM6が954〜1053万円と、スペックや装備を考えれば割安。これは、欧州でMGが支持される大きな理由だ。





グッドウッドでは、コンセプト・モデルのサイバーXも披露された。サイバースターに続くサイバー・シリーズの第2弾は、ラギッドなフォルムにポップアップ式ヘッドライトを備える小型SUVだ。



欧州での激戦区であるカテゴリーだけに、市販化の可能性も高いが、今回は自社のデザイン力をアピールするのが狙いらしい。ちなみに、MGのデザイン責任者は、かつてブガッティ・ヴェイロンを手がけたジョゼフ・カバンだ。



さらにヒルクライムには、MG「4 Xパワー」をベースとしたMG「EX4」が出走。往年のグループBの「MGメトロ6R4」をモチーフにしたマシンで、MGの伝統と革新をアピールした。

かつてとは大きく姿を変えたものの、“MG”という名には郷愁を感じるファンも多いはず。日本再上陸は不透明だが、動向が気になるブランドだ。

文=関 耕一郎

(ENGINE Webオリジナル)

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