2025.08.05

CARS

650馬力、4リッターV8の純内燃エンジンがたまらない! 自動車評論家の大谷達也が新型ベンテイガ・スピードに試乗!!

ターボチャージャーを大型化して650馬力を達成した新型ベントレー・ベンテイガ・スピードにアメリカのモンタナで試乗した。

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W12に別れを告げたベントレーが、新型ベンテイガ・スピードで挑んだのは、V8での再定義。新しいベンテイガ・スピードは快適性と俊敏さを併せ持ち、パフォーマンスでも従来型を凌駕する1台に仕上がっていた。アメリカ、モンタナ州で開催された国際試乗会から、モータージャーナリストの大谷達也がリポートする。

V8でW12を超えられるのか?

「V8でW12を上回るパフォーマンスなんて実現できるのだろうか?」

アメリカ・モンナタ州に向かう飛行機のなかで、私はそんなことを考えていた。

ベントレー伝統のW12エンジンに別れを告げ、新型ベンテイガ・スピードは改良型4リッターV8ツインターボで登場。

“モダン・ベントレー”の象徴といっても過言ではない精緻でコンパクトなW12エンジンの生産が終了したのは昨年末のこと。そこでベントレーはV8にプラグイン・ハイブリッドを組み合わせたパワーユニットを新たに開発すると、コンチネンタルGT/GTCスピードやフライングスパーに搭載し、782psのシステム出力と1000Nmのシステム・トルクでドライバーズカーたるベントレーの面目を保とうとしたのだ。

しかし、新型ベンテイガ・スピードにはプラグイン・ハイブリッドシステムを採用せず、「単なる」4リッターV8エンジンを搭載するという。「これでW12エンジンを積んでいた従来型よりも速いベンテイガ・スピードを作れるのか?」私がそんな疑問を抱いたのも当然といえば当然のことだった。

最高出力650ps、最大トルク850Nmを発揮し、0→100km /h加速はわずか3.6秒。

しかし、ベントレーはそんな私の予想を見事に覆してみせた。スタンダードなベンテイガにも搭載されているV8エンジンのターボチャージャーを大型化するとともに燃料噴射インジェクターの容量を拡大することで、650psの最高出力と850Nmの最大トルクを達成。最大トルクではW12に及ばなかったものの、最高出力でW12搭載の従来型を15ps上回るとともに、40kg近く軽い車重を生かして最高速度は310km/hに達し、従来型の3.9秒と306km/hを上回るパフォーマンスを実現したのである。

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