2025.08.05

CARS

今やカイエンあってこそのポルシェだ! 911じゃないほうのポルシェにモータージャーナリストの高平高輝がイッキ乗り!!

タイカン、カイエン、パナメーラの注目グレード3台に試乗。モータージャーナリストの高平高輝がリポートする。

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【前後編の後編/前編からの続き】

カイエンの登場はポルシェというブランドの在り方を大きく変えた。とはいえカイエンも、それに続いたパナメーラも、そしてBEVのタイカンも、ご本尊たる911同様、いずれもポルシェの作る高性能車、であることは変わらない。タイカン、カイエン、パナメーラの注目グレード3台にモータージャーナリストの高平高輝が試乗したリポート。今回はその後篇をお届けする。

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前篇【0-100km/h加速2.2秒のタイカンターボ・クロスツーリスモ ローンチ・コントロールは軽々しく試さない方がいい】では、満を持して2019年に登場したスーパーEV、タイカン4、4S、そしてターボという、すべて前後アクスルにそれぞれ一基のモーターを搭載する4WDに試乗した。

重厚かつ盤石

昨年春に発売されたパナメーラは2009年デビューの初代から数えて3代目となる。ポルシェ初のフル4シーターで、4ドア(実際はテール・ゲートを持つ5ドアだが)のスポーツ・セダンで、かつて911や928でも4ドア・モデルを検討してきたポルシェにとって、長年の悲願でもあった。この3代目からワゴン版のスポーツ・ツーリスモが廃止されセダンのみに絞られたが、それでも計7種の日本仕様をラインナップ。うち4リッターV8ツインターボを搭載するGTSは、ガソリン・エンジン仕様のトップ・モデルだ。



フルチェンジとはいえ、基本構成は従来型とほとんど変わらない。ボディ・デザインはキリッとしたエッジが強調され全体的にシャープになったが、全長5m超、ホイールベース2950mmの堂々たる体躯の存在感はこれまで通りである。

ひと目で新しさが分かるのは、最新世代のポルシェ同様となったインストゥルメント・パネルだ。タイカンと同じくフルデジタルのメーター、ダッシュ上の小さな8段PDKのセレクター、ボタン式スターターなどに一新され、オプションではパッセンジャー・ディスプレイも用意されている。500psと660Nmを生み出すV8ツインターボの逞しさや扱いやすさも従来通り(0 - 100km/h加速は3.8秒、最高速は302km/h)。大きなボディが信じられないほどの勢いで加速し、正確にコーナリングすることもこれまで通りだが、新型は新たに2チャンバー・2バルブ式のPASM(3チャンバーから2チャンバーになったエア・スプリングの伸び側と縮み側を別々に連続制御する“2バルブ・テクノロジー”なる可変ダンパー)を採用しており、さらにフラット感が強調されている。



どこまでも快適に、そして速く走り続けることができるエグゼクティブGTである。

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