【前後篇の後篇/前篇からの続き】
TV番組の司会からコマーシャル、映画、ナレーション、そして音楽などで活躍するぐっさん。極めてシンプルで装飾のないクルマが好きなのでした。2台目に手に入れたトヨタ・コンフォートは、なんとマニュアルの元教習車。ぐっさんの仕事スタイルとコンフォートの意外な共通点も語ってくれました。
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前篇【ぐっさんはカクカク・デザインのクルマが大好き! 山口智充さんがトヨタ・コンフォートをマイカーに選んだ理由が素敵過ぎた!!】では、カクカクしたデザインの車にこだわる理由と2004年に再びコンフォートを手に入れた時の喜びを語っている。
元教習車
ぐっさんのコンフォートはもともと教習車だったので、同乗する教官のために助手席の足元にはブレーキ・ペダル(現在は踏んでも効かない)があり、バックミラーも2枚。そしてセンター・コンソールには助手席からしか見えないデジタル・スピード・メーターがある。


「教習車だから全部自分でやって覚えるということが前提なんです。窓だって手回しですよ(笑)」
ぐっさんがこだわるのは自分の手で操作することだという。
「実は最初2019年に買ったコンフォートから97年式トヨタ・クラウン・エステートワゴン・ロイヤルサルーンに乗り換えたんですが、ATだったんですよ。すごくいいクルマだったけれど、運転に飽きちゃって。やっぱり、マニュアルのコンフォートにしようと思ったんです」
シンプルで何も余計なものがついていないコンフォートは自分の仕事のスタイルとも似ているのだとぐっさんは言う。
「自分はショーマンとして板1枚あればいいんです。余計な演出は一切いらない。照明の演出でさえいらない。なんにもないほどその人の本質が見えるんです。ぐっさんは何をしゃべって、何をやるんだろう?そう思っているお客さんに最もシンプルにわかってもらえるのは、ステージしかないことだと思っています。僕はそのスタイルが好きだし、楽しい。たとえばタクシーのコントをやるときには小道具としてのハンドルはない方がいい。両拳の距離を離したり縮めたりすることで“ハンドル、でか!”とか“ハンドル、ちっさ!”とかいうボケができるんです」
ないものをどう埋めるのか。それは自分の想像力で生み出すものであり、それこそが文化的な豊かさなのだとぐっさんは言った。
「さまざまなものが飽和している現代社会で必要なのは足し算じゃなくて、引き算だと思います」
自分の芯がしっかりとしている人はクルマで飾る必要がないのかもしれない。ぐっさんがコンフォートを選ぶ理由がわかった気がした。
前篇【ぐっさんはカクカク・デザインのクルマが大好き! 山口智充さんがトヨタ・コンフォートをマイカーに選んだ理由が素敵過ぎた!!】では、カクカクしたデザインの車にこだわる理由と2004年に再びコンフォートを手に入れた時の喜びを語っている。
文=荒井寿彦 写真=長尾真志
(ENGINE2025年7月号)