2025.09.21

CARS

【アルファ・ロメオ沼】にハマった趣味車11台持ちオーナー 最後に残す3台とは?

終活を始めたら最後に残したいと思っているのが、この3台だとオーナーの剱持さんは言う。

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アルファ・ロメオの沼にはまる

ガレージの扉が開いているとあまり目立たないのだけれど、劔持邸の玄関はガレージの右脇にある。玄関を入ると、ガラス張りの通路のような土間が広がり、左手にガレージ、右手にリビングが見える。この土間を進むと母屋へとつながっている。

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目の前に広がるのはダイニングキッチンと、6~7人分のソファーがゆったりと置かれたリビングだった。壁も天井も木でできており、全ての窓は、萌えるような庭の木々を切り取っている。そして何より感動させられるのは、新築のように濃厚に漂う針葉樹の香りである。

「クルマの趣味は、今はすっかりイタリア車づいていますね。特にアルファ・ロメオが好きです。埼玉の自宅ガレージにあるものも含めるとクルマは全部で11台あります。でも、もういい歳なので、終活をはじめないと(笑)、なんて思っているんです。その中でも最後に残したい、すごく気に入っているのがガレージの中の3台です」

1963年式のジュリア・スパイダーは、劔持さんがカフェレーサー・スタイルにカスタマイズした1台。

では、11台の中には、イタリア車以外も含まれている?

「はい。メルセデスのR107(SL)も好きでずっと乗っています。昔サラリーマンをやっていた時代はアウディ・クアトロとかプジョー405Mi16のX4、ボルボV70とかいろいろなクルマに乗っていました。ひどい壊れかたをされたら困ってしまうので堅実なクルマ選びをしていたというか。でも自分で会社をはじめて、2000年くらいにフェラーリ550バルケッタを手に入れてからは、すっかりイタリア車にハマッてしまいました」

そういえば、お話を伺っているリビングの壁には1台のバイクがディスプレイされていた。2輪に不案内な筆者でもそれがイタリアのドゥカティであり、ヘッドライト等がないのでたぶんレーサーなのだろうということくらいは理解できた。だが実際はバイク好きが見たら、ひれ伏したくなるほど貴重な個体なのだとか。

「ドゥカティ600TT2。村山モータースが入れた5台のうちの1台です。イタリア車の魅力には以前からバイクを通して親しんでいました。ビモータとか今でも数台のバイクが自宅のガレージにいます。そのイタリア熱が、21世紀に入って4輪にも飛び火したというわけです」

リビングに入ると、真正面にディスプレイされたドゥカティ600TT2が目に飛び込んでくる。80年代に活躍した純粋なレーサーモデルだが、劔持さんはナンバーを取得しているという。

とはいえフェラーリ550バルケッタと比べるとガレージの3台は少し毛色が違うように思える。

「バイクと同じようにカスタマイズするのが好きなんです。最初はジュリアのGT1300ジュニアで遊びました。その次のおもちゃが、今ガレージにいるレーシングスクリーンのジュリア・スパイダーです。ヒストリックカーラリーにはあのクルマで参加しています」

なるほど、劔持さんが4輪でも小さくて軽いモデルを選ぶのはバイク乗りの素地があるからなのだろう。

後篇【クルマ趣味を完成させる最後の1ピース 仲間が集う軽井沢のガレージハウス】では、秋田杉の平屋とイタリアン・スポーツカーが織りなす、オーナーの理想の暮らしを紹介する。

文=吉田拓生 写真=神村 聖

(ENGINE2025年8月号)

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