2025.10.21

CARS

発売を遅らせた理由はバンパーの下に見えるコレ! 進化したGRヤリスにサーキットで試乗 ATとエアロの進化は特筆モノだ

試乗会では、まず2020年型の初代ヤリスに乗ってから、25年型のMT車、次にAT車、そして最後にエアロPkg装着車と順番に試すことができた。

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2020年にWRC参戦車両のベース車として市販されて以来、スーパー耐久や全日本ラリーにも参戦し、そこから得た知見をフィードバックさせて、常に進化し続けてきたGRヤリス。その最新型を袖ヶ浦フォレストレースウェイで試す機会を得た。

進化の度合いに驚く

咋2024年に大きな部分改良を受けたばかりのGRヤリスが、またしても進化を遂げたということで、千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイでメディア向けの試乗会が開かれた。今回乗ることができたのは、この春に発売された2025年型のRZ“ハイ・パフォーマンス”のMT車とATのダイレクト・オートマティック・トランスミッション(DAT)搭載車。それに、まだ正式発表前のエアロ・パフォーマンス・パッケージ(エアロPkg)装着車も特別に用意されていた。

写真のRZ“ハイ・パフォーマンス”と、RCに設定される。

試乗会では、まず2020年型の初代ヤリスに乗ってから、25年型のMT車、次にAT車、そして最後にエアロPkg装着車と、順番に試せるようになっていたから、進化の度合いと、各モデルの乗り味の違いをしっかりと感じ取ることができた。

最初に時代の異なる2台のMT車に乗って驚かされたのは、初代から25年型へのクルマの進化の度合いが、あまりにも大きいことである。エンジンのパワー&トルクが増しているのはもちろんだが、それ以上にボディや足回りの剛性が格段に向上したことが走りの質感を大幅に引き上げているのが、乗り始めてすぐにわかった。コーナーひとつ曲がっただけで、その姿勢の違いは歴然。25年型は圧倒的に安定していて安心してコーナーに入っていけるのだ。

この安定性の向上は、すでに大きな部分改良を受けた24年型でも感じられたが、25年型では、それにさらに磨きがかけられたようだ。足回りとボディを締結するボルトの剛性を上げるなど、細かい部分改良の積み重ねと、それに呼応したダンパーやパワステのチューニング変更が、この乗り味の進化を生み出しているということか。

全モデルに縦型パーキングブレーキが装着可能になった。

しかし、24年型から25年型への進化がさらに大きく感じられたのは、次のAT車の方だった。昨年、初めて導入された時にも、サーキットでも使えるATだと思ったが、25年型では、積極的にこちらを選びたくなるくらい完成度の高いものになっていた。

とにかく、Dレンジに入れてあとはクルマまかせにしていれば、痒い所に手が届くというような見事なタイミングで勝手にシフトしてくれるから、他の運転操作に集中していることができるのだ。ブリッピング音も思わず笑ってしまうくらい勇ましくなっているし、パドル操作をした時のシフトスピードやダイレクト感も明らかに向上している。

プレシャスメタルはAT車。エモーショナルレッドと外観は同じだ。

聞けば、昨年ATを初導入した段階では、まだレブリミットの限界領域までは踏み込まず、余力を残していたらしい。その後、スーパー耐久やニュル24時間レースをAT車で走って得た知見を生かしてチューニングした結果、ここまで攻められたということだろう。AT車については、いよいよ買い時が来た感じがした。

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