スズキはジャパン・モビリティ・ショー2025(以下JMS2025)に軽自動車のエブリイをベースとした電気自動車「eエブリイ・コンセプト」を展示すると発表した。
もともとは2023年末に発売予定だったが……
この軽自動車規格の電動商用バンは、もともとトヨタ、ダイハツとともに3社で共同開発され、2023年5月のG7広島サミットでダイハツ版が公開されている。

スズキとダイハツの小型車両開発に関するノウハウと、トヨタの電動化技術を組み合わせ、効率的なラストワンマイル輸送に最適な仕様を追求。ダイハツが生産を、そして3社で2023年12月より販売する、という計画だった。


その後、前回のモビリティ・ショーでも実車展示が行われ、ダイハツはハイゼット、スズキはエブリイ、トヨタはピクシスの電気自動車バージョンとしてそれぞれ市場への投入が予定されていた。
ところが生産を担うはずのダイハツによる、認証手続きに関する不正問題が発覚。これにともない生産計画は大幅に変更され、結局市販モデルは未だに登場していない有様だ。その間にライバルであるホンダは先行し、軽商用車のN-VAN e:と、軽乗用車のN-ONE e:の販売をスタートしている。

今回のJMS2025でのeエブリイ・コンセプトは、前会の出展車両同様に内燃エンジンのエブリイと異なる専用バンパーを装着しているくらいで、外観の大きな変更はない。青を基調としたカラーリングが紫基調へと変更された程度だろうか。全長×全幅×全高は3395×1475×1890mm、一充電での航続可能距離は200kmとなっているのも同じだ。
まもなく中国のBYDが軽自動車規格の電気自動車を日本市場へ投入するというニュースも出ており、この秋はまさに日本のスモールカーにとって正念場となるタイミングともいえる。
しかしスズキはあくまでeエブリイ・コンセプトのターゲット・カスタマーを法人向けとしており、今回のショーでも「スズキ・フリート」という社有車管理を容易にするサポート・システムを同時に発表している。
とはいえ軽商用車の積載性や安価な部分に目を付け、ポップな色使いで乗用として楽しもうというムーブメントもある中、こうした判断が果たして吉と出るか凶と出るか……。

各メーカーの軽自動車の完全電動化に向けた様々な動きから、当分目を離すことはできなさそうだ。
文=ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)