あのポール・スミスとミニが再びタッグを組み、ジャパン・モビリティ・ショー2025(以下JMS2025)で新作をお披露目する。
あの真っ青なクラシック・ミニを憶えていますか?
今回のコラボレーションは、両ブランドの長年にわたる創造的パートナーシップの新たな章のはじまりを示すものだ。このニュー・モデルはJMS2025で行われる基調講演内で初披露される。

その名は「ミニ・ポール・スミス・エディション」。英国を代表する2つのブランドが再び出会い、デザインと個性を融合させた特別なプロジェクトだ。

ミニとポール・スミスの関係は1998年に始まり、彼がクラシック・ミニ・クーパーに自身の象徴的なストライプ・デザインを施したことに端を発する。

その翌年、クラシック・ミニの40周年を記念して発表されたワンオフ・モデルでは、ポール・スミスの「シグネチャー・ストライプ」がボディ全体に採用され、以降このコラボレーションはミニのデザインの歴史の中でも特筆すべき存在となった。

このほかポール・スミスとミニは定期的にコラボレーションを実施。1998年にはローバー・ミニをベースとした限定車を発売している。ポール・スミス・ブルーの外装色と、あちこちに配置されたアクセントのグリーンという洒落たカラーリングのイメージが強いが、ブラックやホワイトの外装色バージョンも販売された。


2021年には現在のミニ・シリーズに繋がる環境への配慮とシンプルな美をテーマにした「ミニ・ストリップ」を披露。



さらに2022年にはクラシック・ミニを純電動化した「ミニ・リチャージド・バイ・ポール・スミス」を発表。いずれも“再解釈されたミニの美学”として高く評価されてきた。

そして2025年、彼のデザイン言語は、再びミニへと戻ってくる! 公開された写真からは、またしても特別な装いとなるその姿が見て取れる。

JMS2025のBMWグループ・ブースでは、ポール・スミスとの新作のコラボモデルに加え、現行ミニ・ラインナップの多様なモデルもディスプレイ。

電動化と伝統を融合させた「ミニ・クーパーSE」は、218馬力のモーターが生み出す“電動ゴーカート・フィーリング”でミニらしい走りの楽しさを再現する。

一方、実用性を重視した「ミニ・クーパー5ドアS」は、コンパクトながら室内空間を拡張し、都市生活における利便性を狙ったもの。

オープン・エアの開放感を楽しむ「ミニ・クーパー・コンバーチブル」も登場し、ミニの“オールウェイズ・オープン”の哲学を体験できる。
さらに2025年に発表されたばかりのミニのスポーティなサブ・ブランドである“JCW”の名を冠する電気自動車「ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エースマン」や、ミニ・ファミリー最大のSUV「ミニ・カントリーマンS ALL4」もディスプレイ。

ミニのチーフ・デザイナーたちは、今回のコラボレーションについて「ポール・スミスは常にミニの精神、つまり自由で遊び心に満ちた英国デザインの象徴を再定義してくれる存在」と語る。ポール・スミスの鮮やかな色使いと、知的ユーモアは、ミニの個性に新たな生命を吹き込む。そしてその融合は、単なる特別仕様車の域を超え、“ミニとは何か”という問いに対する一つの美しい答えを示している。

新作「ミニ・ポール・スミス・エディション」は、モビリティが進化しつつも人間的な温かみを失わないという、ミニとポール・スミス双方の信念を具現化した一台だ。
クラシックとモダン、機能と感性、英国の伝統と革新。その交差点で生まれる新たなミニは、デザインとモビリティの未来に向けた“ポジティブな挑戦”そのものである。

はたしてどんなミニなのか、公開は間もなくである。
文=ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)