インフィニティは、GT-Rに搭載されるVR38DETTエンジンをチューニングし、1000馬力まで高めたフラッグシップラグジュアリーSUV「QX80 R-Spec」を2025年のSEMAショーで初公開する。
エンジンだけでなくブレーキもGT-Rから流用したQX80 R-Spec
QX80 R-Specは、ラグジュアリーSUVにパワフルなエンジンを搭載したハイパフォーマンス・プレミアムSUVだ。

このモデルは、R35 GT-Rに搭載される3.8リッターV6ツインターボエンジンを搭載し、ターボチャージャー、インタークーラー、エキゾーストマニホールド、燃料システムなどをカスタムして、1000馬力を発揮できるよう改造されている。

また、パワーアップされたエンジンに伴い、GT-Rに搭載されているカーボンセラミックブレーキを装着。ブレーキは、QX80に合わせた専用チューンがされている。

さらに、QX80 R-Specでは、GT-Rのホイールを彷彿とさせるブロンズカラーの24インチホイールを採用。幅12インチのホイールに幅315mmのタイヤを装着することで、高いグリップ力を発揮する。

ワイドで低くなったボディ、空力特性が強化されたパーツなどが装着されるエクステリアは、「GT-R T-Spec Takumi Edition」からインスピレーションを得ている。

ボディカラーは、R34およびR35のGT-Rで採用されたミッドナイトパープル。なお、このカラーはラッピングとなっている。
インフィニティQX80 R-Specの主な装備
【パワートレイン】
・日産GT-R R35:VR38DETTエンジン(NISMO)
・JEピストン、ブーストラインロッド、ARPロッドボルト
・MOTECエンジンマネジメント
・ETS排気マニホールドとギャレットGシリーズターボチャージャー
・2600ccインジェクターとFuel Lab燃料ポンプを備えたカスタムフレックス燃料システム
・ツインフロントマウントインタークーラーを備えたカスタムインテーク
・R35風のカスタム排気システム
・カスタムCNCトランスミッションアダプター
・E-Lockerリアディファレンシャル
・CSFエンジンおよびトランスミッションクーラー

【サスペンションとブレーキ】
・カスタムMCS 3ウェイ外部リザーバーコイルオーバー
・アイバッハERSスプリング
・ステアリングラックを移設し、カスタムステアリングシャフトを装備
・改良型バンプステアナックル
・R35 GT-R カーボンセラミックブレーキ(カスタムブレーキキャリパーアダプターとローターハット付き)
【ホイールとタイヤ】
・24インチのGT-R風カスタムホイール
・ヨコハマ PARADA Spec-X タイヤ(315/35R24)

【エクステリア】
・機能的な空力特性を備えたカスタムワイドボディキット
・カスタムAPRフロントスプリッター
・ミッドナイトパープルラップ

SUV人気に伴い、ハイパフォーマンス・プレミアムSUVのニーズが高まっている昨今では、QX80 R-Specのようなモデルも売れる可能性は高いだろう。
ただ、このQX80 R-Specは注釈に「特別に改造された車両であり、購入することはできません」と明記されている。よって、市販される可能性は低い。

また、QX80 R-Specを見て、GT-Rのエンジンを搭載したJUKE-Rを思い出した人もいるだろう。このQX80 R-SpecもJUKE-Rのように限定販売されることはあるのだろうか。
文=齊藤優太(ENGINE編集部)
(ENGINE Webオリジナル)