2026.02.08

CARS

コンパクトカーが欲しいなら、新型ミニは本命なのか?まずは知っておきたい“最新ミニ4台”の魅力

BEVのJCWエースマン、クーパーSE、ガソリン車のJCWコンバーチブル、クーパー5ドアSの4台をピックアップ。

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【全2回の(前篇/後篇)の前篇】
プレミアムでアイコニックな最新世代のミニからBEVのJCWエースマン、クーパーSE、ガソリン車のJCWコンバーチブル、クーパー5ドアSの4台をピックアップ。高速道路、市街地を走りまわることで見えてきた、新しいミニの個性と魅力について、モータージャーナリストの吉田拓生さんと西川昇吾さん、エンジン編集部の佐藤玄と村山雄哉の4名で座談を行った。まずはプロローグをお送りする。

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ミニの魅力とは?

佐藤 本日は、今回のコンパクトカー特集の核となる「ミニ」について、最新の4モデルを囲んでじっくり語り合っていきたいと思います。ミニは現在のプレミアム・コンパクトを象徴するクルマとして、今回はBEVから2台(JCWエースマン、クーパーSE)、ガソリン車から2台(JCWコンバーチブル、クーパー5ドアS)を集めました。僕が司会を務めさせていただきますが、皆さん率直な意見をお願いします!



佐藤 では、早速ですが、ミニというブランドの魅力、そしてミニが今の時代で果たしている役割について、総論的なところから話しましょうか。

吉田 最新型は贅沢ですよね。

西川 クラシック・ミニの頃は、どちらかといえば「街を走るための道具」という印象が強かった。その特徴が国民車的な存在にさせた訳ですが、今のBMWミニになってからは、その性格が大きく変わった。今のミニは、ただの“クルマ”ではなく、“ブランド”として確立されている。言うなれば、電話を超えてiPhoneになったような進化だと思うんですよね。ブランドになった結果、ユニオン・ジャックをモチーフにしたテール・ランプやルーフといった「加飾」が、より目立つようになったと感じます。

吉田 クラシック・ミニって、元々エコカーじゃないですか。ちょっとした石油危機を背景に誕生したので、無駄なものがなく、全部が理詰めで作られていた。その形が40年ほどの間に「かわいい」という評価に変わった。BMW ミニはその「かわいい」を強調して成功している。だから、45歳ぐらいより上の人は、BMWミニにきっと最初は抵抗があったんだと思うんですよ。

佐藤 なるほど。クラシックと現行モデルは実はフォーカスしている部分に決定的な違いがありますね。

村山 ミニって、コンパクトカーの代名詞ですよね。小さいクルマは本来、安価なものと見られがちですが、ミニはその存在自体がおしゃれとして受け入れられ、親しまれてきた文化がある。なんか、国旗がおしゃれと認識されるなんて、日本ではありえない。そういうところから、ある意味ずるいというか、いいポジションにたどり着けましたよね。

西川 そうですね。デザインで買うクルマ、それがミニの第一の魅力でしょう。フォルクスワーゲン・ニュー・ビートルもおしゃれだけど、途切れてしまいました。

吉田 イギリスと日本の文化的な親和性も関係している気がする。右ハンドルだし、左側通行だし、島国だしね。

西川 日本人ってスーツの文化など、イギリス流を尊敬している部分があるから、ミニはヒットするんじゃないかな。

吉田 それに日本人は「普通によくできたクルマ」に飽きているところもある。国産車がそうだから。フォルクスワーゲンが普通を突き詰めているのとは対照的に、ミニは遊び心に貪欲。そりゃあウケるよね。

村山 そこにBMWっていう、ドイツ車の工業力が組み合わさって。

吉田 そう、ドイツ人ってイギリスブランドを欲しがるじゃないですか。自分たちは、実は味を作れないから。彼らが欲しかったのは、イギリス車の持つハンドリングという味と様式美だったんだと思う。

西川 結局、ベントレーもロールス・ロイスもみんな買ってますもんね。



佐藤 ミニの設計についてはどうですか? プラットフォームがBEVとガソリン車で違います。

西川 3ドア同士で比べると、BEVのはバッテリーを積むためにホイールベースを長くしたり、ガソリン車は先代からのものをリフレッシュして使っていますが、ドイツ車って、保守的に開発を進め、徐々に進化させていくっていうのはありますよね。

吉田 ドイツ車は一気にアルミ・ボディにするとか、大胆なことはしないから、バレにくいんだよね。

佐藤 クルマとしての質的な進化も感じましたか?

吉田 感じました。特にロケ場所まで乗ってきた5ドアのガソリンは良かった。ミニに対する印象がかなり変わりました。特に、ボディの減衰が良くて、ビリビリ、バタバタしなくなった。個性が弱まってるわけじゃなくて、クルマとしての動的質感がちゃんと納得できるレベルになってる。最近のBMWのボディ作りの上手さがミニを底上げしている感じ。

西川 BMWに買われたことによって、ドイツ車の良さと、ミニの良さを両方持ってるクルマに近づいてきた。BMWがFF作りに慣れてきたとも言えますね。

吉田 BMWのFFは、2世代目からいいよね。

西川 そうですね。乗るとFFっぽくない。

佐藤 インパネの円形ディスプレイは、かなり個性的なデザインで象徴的ですが、どうですか?

西川 クルマ好きとしては理にかなってなくて、ディスプレイの面積を有効に使えてないと思う。

吉田 僕もそう思う。

西川 でも、ミニだからいいかってなる。ヘリテージがあって、こういうのが許される輸入ブランドは、日本人のクルマ好きとしては羨ましい。

佐藤 主要な操作系にトグル・スイッチをふたつだけ残すところも、引き算が巧みなんだと思います。

村山 この新しい内装の世界観には、電気の方が合ってる。ゴーカート・モードで「ヒャッホー」って叫び声が入ったり、新しいものであるという筋の通り方がBEVだなって。

西川 間違いない。

吉田 世代的にも、もっと若い人を狙ってるしね。

◆そんな現在のミニは乗ってどうだったのか? 続きは【後篇】で!

話す人=吉田拓生+西川昇吾+佐藤 玄(ENGINE編集部)+村山雄哉(ENGINE編集部) まとめ=佐藤 玄(ENGINE編集部) 写真=神村 聖

(ENGINE2026年1月号)
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