東京オートサロン2026と言えば、全国の自動車整備士養成学校の学生たちが作成したユニークなカスタムカーが見どころのひとつ。今回は千葉県にあるNATS 日本自動車大学校が作成したダイハツ・コペンをベースにした「NATS C91 spider」を紹介する。
ワイルド・スピードの劇中車を軽自動車サイズに!
28年連続でオートサロンに出展し、247台ものカスタムカーを製作してきた「NATS 日本自動車大学校」は、東京ドーム3個分という広大なキャンパス内に専用サーキットまで有している日本有数の自動車整備士養成学校だ。
全国のエンスージアストを支える有名スペシャル・ショップの代表やチーフメカニックが、ここNATSの卒業生だったりするので、まさに日本を代表する学び舎のひとつだと言えよう。
その規模の大きさからオートサロンにおいて、毎回ギャラリーの度肝を抜くカスタムカーを披露しているが、今年は28期生が先輩たちをリスペクトしつつ、新しい発想で軽自動車をドレスアップ。先輩たちの作品と一緒に展示し、来場者を楽しませていた。
NATS C91 spider

「NATS C91 spider」と命名されたオレンジ色のクルマは、カーアクション映画「ワイルド・スピード」の劇中に登場するカスタムカーを小型化した車両で、2020年式のダイハツ・コペンがベースだ。
真横に展示されていた大きいほうは、レクサスSC(UZZ40型)をベースとした「NATS A90 spider」で、こちらは2020年のオートサロンにて初披露されたものだ。
「FAST&FURIOUS is back」をコンセプトに、ワイルド・スピードに登場したブライアン仕様のA80型スープラをイメージしたカスタムカーで、東京国際カスタムカーコンテスト2020のインポートカー部門において優秀賞を獲得した有名な1台だ。

NATS C91 spiderの車両コンセプトが記されたボードを見たら「昨今問題になっている若者の車離れを食い止めるべく税金や燃料代も安価で抑え、なおかつ狭い道でも小回りが利くクルマをベースにした」と書いてあった。
学生さんたちに話を伺ってみると、マツダの歴代ロードスター、オートザム AZ-1、スズキ・カプチーノなどもベースの候補となったが、いずれも高価すぎて車両コンセプトと合致せず、入手しやすい現行コペンがベスト、ということになったのだという。
「どうせ造るなら小さくしようと考え、安くて燃費がいいクルマを探しました。3年生の10名が担当し、夏休みの前にプランニング。車体が小さいのでラクかと思ったら大間違いで、オートサロンの搬入日まで制作作業が続きました。小さいからこそ難しかったですね」

その中で特に大変だったのは全体のバランスを調整だったそうで、フロントバンパーは切ってハメてバランスを見て、という作業を繰り返した。リアバンパーは当初FRPで造ってみたら納得できず、ウレタンで再度制作し、削っていったそうだ。
最後にスペックを記しておくと、エアロキットはNATSオリジナル。外装に使用したパーツはスープラ純正ヘッドライト/テールライト、KUHL RACINGスワンネックGTウイングTYPE1といったラインナップで、サスペンションはAir Forceスーパー・パフォーマンスキットを装備。
ホイールはKUHL JAPANプロデュースのVERZ-WHEELS DDR01で、サイズは前後とも16×8.5J。タイヤはTOYO TIRE PROXES R888Rで、サイズは前後とも225/45ZR16であった。
文=高桑秀典 写真=神村 聖/高桑秀典
(ENGINE Webオリジナル)