東京オートサロンのダイハツブースでは、先日の東京モビリティショーでも話題をさらったFR化コペンをはじめ、数多くのコンセプト・カスタムカーを展示していた。今回は若者文化を取り入れた「ムーヴ #ootd」を紹介しよう。
日常のパートナーとなりうる存在を目指して
このカスタムカー、初見で車名を読むことができただろうか? 「#ootd」はそのまま「オー・オー・ティー・ディー」と読み、SNSで使用されるハッシュタグのひとつであり、「Outfit Of The Day(今日の服装)」を意味する。

今日の自分の服装を画像や動画とともにシェアするSNS特有の文化をクルマにも取り入れ、気軽なお出かけを演出する日常のパートナーとして、このムーヴ #ootdは企画された。
免許を取り立ての10〜20代の人が、カーシェアなどではなく、自身のパートナーとしてマイカーを選ぶ。その時に少しでも心が躍るような、そんな存在を目指したという。
ちょうどインタビューをさせて頂いた企画担当者の方、どうも若いと年齢を聞いてみたらなんと33歳! その他のメンバーも20〜30代の年齢層が中心となり、今回のカスタムカーを仕上げていったそうだ。
まず目を引くのはライトブルーとホワイトによる2トーンのエクステリア。ライトブルーは彩度を抑えたアースカラーチックでなんとも今時風だ。

さらにフロントマスクには、オリジナルデザインのグリルを装備。“ふわもこ”と表現したくなるような斬新な造形で、可愛らしい表情を作り出している。
そして車体下部のホワイト部分をよく見ると、一色ベタ塗りではなく樹脂のような素材感を表現している。これはデザインコンセプトとして車体全体をスニーカーに見立てており、このホワイト部分はいわゆる“ソール”に当たるのだという。
なるほど、それならあの特徴的なフロントグリルはさしずめスニーカーの“タン(ベロ)”の部分だろうか。我々もクルマを批評する際に「スニーカーのようなクルマ」と表現することもあるが、デザインそのものをスニーカーにしてしまうのは非常にユニークだ。
インテリアには専用のデニム生地を使用したシートカバーを採用。ステアリングカバーやドアのアームレストなども同様の素材を使用し、カジュアルな雰囲気を演出している。

なお、フロントシート背面にはスマートフォン用のポケットを追加されており、若い世代の企画ならではの気配りが光っていた。
このムーヴ #ootd、今回は参考出品ということだが、一点もので製作しているのはフロントグリルくらいで、その他の場所は塗り分けやサードパーティ製パーツを使用しているため、このまますぐにでも販売できそうな雰囲気だった。
来場者の声次第、ではあるがダイハツ自身もそれほど手間なく市販化できるモデルを見越して企画したのは間違いないだろう。
若者のクルマ離れが嘆かれる現代ではあるが、このように若者中心で企画されたカスタムカーが出てきているうちは、まだまだ未来は安泰なのかもしれない。
文=ENGINE編集部 写真=神村 聖/ENGINE編集部
(ENGINE Webオリジナル)