2026.04.15

CARS

初めてステアリングを握った感想は?|国沢光宏ら3人のモータージャーナリストがポルシェ・マカン4エレクトリックに試乗

桂伸一さん、国沢光宏さん、関耕一郎さんが試乗したポルシェ・マカン4エレクトリック

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毎年恒例「エンジン・ガイシャ大試乗会」、2026年もやりました! 大磯プリンスホテルの大駐車場に総勢33台の輸入車を一挙に集め、33人のモータージャーナリストがまる一日かけてイッキ乗り! 2026年上半期イチオシの各ニューモデルにそれぞれ5人のジャーナリストが試乗した、計165本のインプレッションを順次公開。

今回はポルシェ・マカン4エレクトリックに試乗した桂伸一さん、国沢光宏さん、関耕一郎さんのリポートをお送りする。

>>>竹花寿実さん、藤原よしおさんのリポートはこちら<<<


「加速はジェントル」桂伸一

また、頭がクラクラするほど衝撃的なあの加速Gに襲われるのか!? ポルシェのBEVというと、どうしてもタイカン・ターボの衝撃が頭をよぎる。

筆者がアストンマーティンとレース活動でいい関係にあった10数年前に、今日マカン4で同乗試乗するHKさんと知り合った。実に奇遇な再会である。

しかも巡り合わせの妙に驚くのは、HKさんはBEVのマカンのオーナーだったという。つまりクルマのインプレは必要ないという状況。ただし筆者はマカン・ターボは経験したが、マカン4は初なので、グレードの違いが興味深い。



近未来的な「ドーン」という擬似音を響かせて加速するマカン4のシートにベルトで身体を固定され、それでも全身と頭を加速Gから保護するため、腹筋と首にも力がこもる。と、身構えているところにゼロスタートダッシュを見舞うと、これがジェントル。0-100km /h加速は3.8秒と十分に俊足だが、瞬殺のBEVの恐怖に襲われない。この感触をコメントすると「そうなんですよ」とHKさんはご存知だった。

「着るように乗れる」国沢光宏

ポルシェに限らず、ここにきて輸入車勢の情報発信パワーがやや落ちてきている。そんなことからマカンは新型になって電気自動車モデルだけになったことを知らない人も多いようだ。私も知識こそあったけれど初めてステアリングを握る。

何の知識もなく乗り込んだら、普通にポルシェである。起動させ、アクセルを踏むと「電気自動車だったのね」。いろんな意味で普通なのだった。



電気自動車と言えば「物理スイッチがない」に代表される新しさだけアピールされがち。でも今までと同じ感覚で乗りたい人だって少なくないんじゃなかろうか。マカンに乗ると「コッチの方が落ち着くね」。

使い勝手もエンジン車に限りなく近い。100kWhという大きな容量の電池を搭載しているため満充電航続距離は実力で500km。夏場のエアコン、冬場のヒーター入れたって大きく落ち込まない。それでいて静かだしアクセルを踏めば存分に速く、コーナーでの身のこなしはエンジン車より低重心なのでしなやか。「電気自動車を着る」ように乗れます。

「程よい位置づけ」関耕一郎

ポルシェには苦手意識がある。フロア越しの振動が、バイオリズムみたいなものに合わないような違和感が、乗るたびにどことなくつきまとうのだ。そんななか、ほとんど気にせず乗れたのがICEのマカンだった。

BEVになったらどうなるのか、そこは興味があった。そして、結論を先に述べれば、クセのない、きわめて普通に乗れるクルマだった。ラインナップ中でも比較的おとなしいマカン4なので、加速もほどほどだ。



若い頃、ポルシェは踏まないとわからない、などと先輩に脅かされた。同乗したEPC会員さんも知人に借りたナロー911で「踏んだほうが安定する」経験をしたという。

しかしこのマカン4に、もっと踏めと背中をどやしつけるようなところはない。911系や718系がご褒美グルマなら、これは家族にも配慮して選ぶポルシェブランドのSUV。まさに、その程よい位置づけで大成功したのがICEのマカンだった。そして、ポルシェはBEV市場の停滞を受け、ICEとHEVの新型SUVを開発中。これまたヒット作になりそうだ。

■ポルシェ・マカン4エレクトリック
BEV専用モデルになった2代目マカン。“4”は4WDのエントリー・モデルとなる。前後2モーターでシステム総合出力はオーバーブースト時で408ps/650Nm。100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は631km。全長×全幅×全高=4785×1940×1620mm。ホイールベース=2893mm。車両重量=2350kg。車両価格=1087万円。

写真=神村聖/望月浩彦/小林俊樹/茂呂幸正

(ENGINE2026年4月号)

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