日産自動車は、海外で展開する高級車ブランド「インフィニティ」のクロスオーバーSUV、「QX65」の2027年モデルを発表した。
“日本の美意識”を反映したデザイン
インフィニティは、1989年にアメリカ市場向けの高級ブランドとして発足した部門で、現在では約50カ国にて展開されている。
ブランド登場と同時に誕生した「Q45」を皮切りに、かつてはセダンやクーペなども展開されていたが、現ラインナップはSUVのみとなっている。

今回、新たに発表された「QX65」はクーペライクなボディを持つクロスオーバーSUVで、2003年に登場し、インフィニティのブランド知名度を高めた人気モデル「FX(その後QX70に改名)」から続く、伝統のモデルとなっている。
ボディサイズは全長5042×全幅2184mm(ミラー含)×全高1770mmと大柄で、先月日本市場への導入が発表された「ムラーノ(全長4900mm×全幅1981mm×全高1724mm)」よりも、さらにひとまわり大きい。

コミュニケーション・カラーにもなっている写真の「サンファイアレッド」には、塗料の中に本物の金箔が混ぜられており、3層におよぶ塗装と合わせて、他に例を見ない雰囲気を実現している。
特徴的なデザインのフロントグリルは、日本の竹林からインスピレーションを得ており、立体感のある造形でスポーティな押し出しの強さを演出している。
インテリアにおいても、アンビエント・ライトに日本の四季から着想を得たというテーマが用意されており、この「QX65」は“日本の美意識”を各所に宿した1台として開発されている。

搭載されるパワートレインは、KR20DDET型2リットル直列4気筒DOHCで、日産が世界で初めて実用化に成功した可変圧縮比システム「VCターボ」を採用、トランスミッションは9段ATだ。
最高出力は286ps/5600rpm、最大トルクは388Nm/4400psとなっている。先日日本導入がアナウンスされた「ムラーノ」にも同型のエンジンが搭載されているが、そのスペックは大きく強化されている。

販売されるグレードは「LUXE」、「SPORT」、「AUTOGRAPH」の3種類で、価格はLUXEが5万3990ドル(約863万円)、SPORTが5万5690ドル(約890万円)、AUTOGRAPHが6万2590ドル(約1000万円)となっている。
他にも魅力的なモデルが多数存在するインフィニティ
今回登場した「QX65」以外にもインフィニティには魅力的なモデルが多数ラインナップされており、その一部をご紹介しよう。まずはブランド全体で約45%の売り上げを誇る中核モデル「QX60」だ。

3列シートを備えた大型のクロスオーバーで、今回紹介した「QX65」と対をなすコンサバティブなスタイルのSUVだ。2025年ににはマイナーチェンジが行われ、内外装が大幅にアップデートされた。
フラッグシップSUV「QX80」
インフィニティ・ブランドの最高峰となるのが、フルサイズSUVの「QX80」だ。日産「パトロール」とプラットフォームを共用し、パワートレインには最高出力450馬力、最大トルク698Nmを発揮する3.5リットルV6エンジンを搭載。

横浜の日産本社グローバル・ギャラリー内にある「インフィニティ・ラウンジ」に実車が展示されているので、その堂々たる体躯を実際に見た、という方も少なくないはずだ。
日本市場への導入も期待
現時点でインフィニティ・ブランドは日本以外での展開を主としているため、これらのモデルの国内導入予定はないようだ。が、2026年2月には国土交通省が米国製乗用車の認定制度を創設するなど、日本メーカーの海外モデルに対する風向きは悪くない。
繰り返しにはなるが、直近では日産「ムラーノ」が12年ぶりに日本導入されることがアナウンスされたばかり。ハンドル位置などの問題もあるが、インフィニティ・ブランドのクルマが日本で乗れる日が来ることを期待したい。
文=ENGINE編集部 写真=日産自動車
(ENGINE Webオリジナル)