2026.05.06

CARS

【448万円】フェイスリフトが行われた新型シトロエンC4に乗る|毎日の相棒に選びたい優秀な万能型ファミリー・カー

シトロエンとして初のマイルド・ハイブリッドを搭載したC4に試乗した。

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新世代のデザインへと移行し、さらにはシトロエンとして初のマイルド・ハイブリッドを搭載したC4。サイズのよく似た旧いシトロエン乗りによる少々偏った試乗記をお届けする。

毎日の相棒にしたい!

新型シトロエンC4に時期をおいて2回、乗る機会を得た。そして愛車の30年落ちのエグザンティアと、連日代わる代わる乗った。最初はもしかしたら、と思ったが、2度目のタイミングで峠道をぞんぶんに走って確信が持てた。「これはエグザンティアの生まれ変わりかもしれない」、と。クルマという運動体としても、日本の路上で使うものとしても、2026年のいまという時代の差を踏まえても、僕はそう、感じたのである。

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フェイスリフトが行われたシトロエンC4に試乗した。

全長4.4m、全幅1.8m、全高1.53m、最小回転半径5.6mという、都市部の道路幅や車庫事情にマッチした車体(は、実は高さ方向を除けば30年前のエグザンティアとほぼ変わらない)。そんな普段使いに最適なサイズながら、大人4人が前後席を問わず長い時間快適に過ごせる室内空間。5ドア・ハッチバックというボディ・スタイルによる、拡張性に優れた広い荷室スペース。現代的なデジタライズを取り入れつつ、プッシュ式スイッチなどのアナログなインターフェイスと操縦感覚をきちんと残しているところも好ましい。

シトロエンC4のインテリア。

SUVライクなスタイリングがもたらした大きなロード・クリアランスによる長いサスペンション・ストロークと、細く扁平率60%という厚みのあるタイヤによる、シトロエンらしい路面とのあたりの柔らかさも、ちゃんとある。そして共有する他ブランドとは違う、おだやかめの出力特性が与えられた最新のMHEVは、1000km何も気にせず走って16km/リッターをマークする。

統合出力145psの1.2リッター 3気筒ターボ+モーターはステランティス各車と共通だが、シトロエンのキャラクターを鑑みてか出力特性はおだやか。

いっぽう、高いボンネット位置やショルダー・ラインは気になるが、これは現代の空力特性や事故時の歩行者保護を鑑みれば仕方がないし、カメラやセンサーによるアシストでカバーできる。欲をいえば、ヘッドライトやテールライト左右端と長方形のLEDとのミスマッチ感など、過渡期ともいえるスタイリングには注文を付けたくなる要素はあるが、それらを除いたら、まったくもって文句はない。シトロエンC4は、現代の日本の路上で乗る1台としていっさい隙がないのだ。

シトロエンC4のインテリア。

400万円台半ばの価格なのにシートも絶品。運転席は(スライドのみ手動だが)各種調整は電動でヒーターとマッサージも備わる。座面長が長く、バックレスト中央とお尻の下のブロックはそっと下半身を受け支える。

身体が接した瞬間の柔らかさこそエグザンティアほど「うわぁ」と思うほどふんわりではないが、腰まわりの落ち着き感がしっかりあるところは似ている。取材中半日延々乗り続ける機会もあったが、身体の疲れ具合は、ほぼいつもと同じだった。

加えて、ダンパー・イン・ダンパー構造となるPHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)による挙動も見逃せない。

フェイスリフトが行われたシトロエンC4。

上位のC5 Xほど極端な電制型のモード変化によるゆらゆら感はないし、路面の突き上げ後の収束感は古のハイドロ・シトロエンほど上手でもないが、うねりを抜けるときの浮遊感は癖になるし、いくばくかエグザンティアに通ずるものがあると思う。MHEVながらモーターのみで走れるC4は、内燃機が存在を消している時の静粛性の高さもあいまって、この浮遊の度合いが増幅しているように感じる。

そしてエグザンティア同様、速度変化に伴う不安感が非常に少ないのが何よりも好ましい。峠道でここまで心穏やかなまま、ここまで速度を上げられるのか、という体験をしたのは、とても久しぶりのことだった。

明日、万が一事故などの事情があって愛車と別れることになったら、僕はC4を毎日の相棒に選びたい。これはほんとうに優秀な万能型ファミリー・カーである。

ベース車にオプション設定のないサンルーフやステアリング・ヒーターなどの内容を考えればお得。

シトロエンC4マックス・ハイブリッド

駆動方式 フロント横置きエンジン+モーター前輪駆動
全長×全幅×全高 4375×1800×1530mm
ホイールベース 2665mm
トレッド(前/後) 1560/1560mm
車両重量 1370kg
エンジン形式 水冷直列3気筒DOHCターボ+モーター
ボア×ストローク 75×90.5mm
排気量 1199cc
最高出力(エンジン、モーター) 100kW/5500rpm、16kW/4264rpm
最大トルク(エンジン、モーター) 230Nm/1750rpm、51Nm/750-2499rpm
変速機 6段デュアルクラッチ式自動MT
サスペンション(前) マクファーソン・ストラット+コイル
サスペンション(後) トーションビーム+コイル
ブレーキ(前/後) 通気冷却式ディスク/ディスク
タイヤ・サイズ(前後) 195/60R18
車両本体価格 448万円(エディション・ルミエール)

文=上田純一郎 写真=阿部昌也

(ENGINE2026年6月号)
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