フォルクスワーゲンが、ついに「ID.ポロ」を正式発表した。言わずと知れた売れ筋コンパクト・カーが、電気自動車として新たに歩み出す。
初代ゴルフが内外装のモチーフになっている!
“ピュア・ポジティブ”と呼ぶ新たなデザイン言語を全面的に取り入れた最初の量産車となる「ID.ポロ」。

エクステリアは、初代ゴルフをモチーフにしたCピラーなどを用いつつ、新世代のフォルクスワーゲンのスタイリングを提示している。

車体サイズは全長×全幅×全高が4053×1816×1530mm、ホイールベースは2600mm。MEB+プラットフォームにより、現行の内燃エンジン搭載車より全長は30mmほど短いが、ホイールベースは50mm伸びている。全幅は66mm、全高は80mmの拡大だ。

1.8mを超える幅の是非はともかく、現代のBセグメントの枠を大きく外さない寸法でありながら、室内空間は十分に広がった。

たとえば、荷室容量は441〜1240リットルで、これは内燃エンジン搭載車に対して25%増だとか。
とくに、フロア下の収納スペースの大きさは特筆もので、これは燃料タンクや排気系が不要な電気自動車のレイアウトが生んだものだ。もちろん、キャビンは5座を備える。

インテリアは、比較的オーソドックスな仕立て。メーターの10インチとセンターの13インチのディスプレイは個別に設置し、メーターには初代ゴルフの後期型をイメージしたレトロ・ディスプレイ表示を設定する。

センター・クラスターには、ピアノ・タッチのアナログ・スイッチが並び、その両端は空調の温度調整らしきアイコンが記されている。不評だったスライダー式温度調整と決別するのは歓迎すべき点だ。


バッテリーとモーターは、37kWhのリン酸鉄に最高出力が116psと135psないしは、52kWhのニッケル・マンガン・コバルトに211psの組み合わせ。前輪駆動で、0-100km/h加速は、それぞれ11秒/9.8秒/7.4秒だ。

発売時には1モーターのみ、とされているが、裏を返せば今後リア・モーターを加えた四輪駆動が追加されることを示唆しているとも言える。
航続距離は、37kWh仕様が315〜329km、52kWh仕様が452〜454kmだ。急速充電はそれぞれ90kWと105kwに対応し、23〜24分での10-80%チャージが可能だという。

また、これまでフォルクスワーゲンが手がけてこなかったV2L外部給電も可能に。給電性能は最大3.6kWで、充電ソケットや室内の230Vソケットから、e-バイクを充電したり、アウトドア用品の電源を取ったりすることができる。
ドイツ本国では先行販売がスタートしており、価格はエントリー・グレードが2万4995ユーロ(約461万円)、211ps仕様が3万3795ユーロ(約623万円)から。欧州での本格販売は、2026年夏頃の開始となる。

なお、内燃エンジン搭載車の扱いについては、明確なコメントがされていない。ただし、今回の発表の中では現行モデルを、先代ではなく従来型と呼んでいることから、当面は併売されるとみられる。
また、気になるGTI仕様は、2026年内にアナウンスがある見込みだ。
文=関 耕一郎 写真=フォルクスワーゲン 編集=上田純一郎
(ENGINE Webオリジナル)