日産が北京モーターショー2026で、新エネルギー車(NEV)のコンセプトカーを2台世界初公開した。そのうちの1台は、なつかしさを覚える車名が与えられた。
アーバンSUV PHEVコンセプト
いずれもプラグイン・ハイブリッド(PHEV)のSUVで、1台目は「アーバンSUV PHEVコンセプト」。中国での合弁会社である東風日産が4月初頭に発売した最新の電動SUVである「NX8」や、日産の将来のSUVラインナップに通じるデザイン要素を取り入れ、中国の若いユーザーをターゲットに開発したという。
都市型SUV
車名は、先進的な電動化技術により、都市部での日常走行に適した性能を提供するという狙いが込められている。ただし、PHEVであるということ以外、技術の詳細は現時点では不明。スタイリングは、低めのルーフラインとやや寝かせたリアウインドウが、都市型SUVらしさを体現する。
そして、もう1台が「テラノPHEVコンセプト」。耳馴染みのある車名が与えられたオフロード志向の強いモデルだ。
日本でも人気を博す
「テラノ」といえば、初代は1986年の登場。SUVという呼び名が一般的でなかった当時のクロカンブームの最中にダットサントラックをベースとして開発された。本格クロカンの「サファリ」より乗用車的な仕立てや個性的なデザインが支持され、一躍、日本でも人気車種となった。
現在も後継車である海外仕様の「パスファインダー」は存続し、2013〜22年にはインド生産の小型SUVにその車名を使ったこともあるが、われわれが知る日本向けのテラノは2002年に販売終了した2代目が最後だ。
初代テラノを想起
今回のテラノPHEVは、最新のプラグイン・ハイブリッド技術や高いオフロード性能を備え、アウトドアと日常使いのニーズを同時に果たすことを目指した。まさに、初代テラノを想起させる開発コンセプトだ。
スタイリングはかなりクロカン志向が強く打ち出され、むしろサファリを彷彿させるテイスト。かつてのテラノとの関連性を主張するのは、グリルの上部にイルミネーションで再現された3連ホールくらいのものだ。
これら2台のコンセプトカーは1年以内に量産化され、テラノPHEVについては中国から輸出も計画されているという。現在、中国製の日産車の輸出先はASEANや中南米、中東などだが、日本で一世を風靡した車名が満を持して用いられたとなれば、20数年ぶりの国内ラインナップ復活にも期待がふくらむところ。ここ最近、国内向けアナウンスが続くパトロール(サファリ)とともに、日本の路上で目にするときが来るのか、続報を待ちたい。

文=関 耕一郎 写真=日産自動車 編集=新井一樹
(ENGINE WEBオリジナル)