2026年5月5日に静岡県にある富士スピードウェイにて開催された「オールフェアレディZミーティング2026」にて、現行フェアレディZ(RZ34型)のマイナーチェンジモデルが初披露された。
ノーズ変更でより“フェアレディZらしさ”を強調
2022年に発売されたフェアレディZ(RZ34型)は、歴史や伝統を受け継ぎながら、フェアレディZらしさを体現したスタイリングを採用。ドライバーが意のままに操ることができるダイナミックなパフォーマンスや俊敏なレスポンスといった走行性能に加え、伝統と現代のテクノロジーが融合したデザインなどを特徴としている。
初代(S30型)の3連サブメーター、エアコン吹き出し口、コントロールスイッチ類を積み上げた意匠を現代的な技法で再構築した操作性に優れるセンタークラスターや、4代目(Z32型)のそれをイメージさせるリアコンビネーションランプなどを装備し、歴代モデルへのオマージュを感じさせる内外装のデザインで好評を博しているのだ。

2026年夏に日本国内でも登場予定のマイナーチェンジ・モデルでは、より“Zらしさ”を深化させる内容で、デザイン面だけではなく、パフォーマンス面でもアップデート。Z史上最高とすることを目指し、各部が洗練された。
最大のトピックといえるのがフロントの意匠変更で、初代S30型で数多くのファンを魅了した「Gノーズ」を彷彿させるデザインとなった。

もともとRZ34型はS30型ならではの美しいプロポーションを継承していたが、デビュー当初からフロントの大開口グリルで評価が分かれていた。
一応、日産純正アクセサリーパッケージの「カスタマイズドエディション」で、インテークが2分割となるフロントバンパー&グリルを選ぶことはできたが、取り付け工賃込みで約50〜60万円のオプションとなるため、あまり一般的とは言えなかった。

今回のマイナーチェンジモデルではグリルを上下に分割するセンターバーが追加されただけでなく、フロントノーズの先端も約30mm延長されたことで、よりデザイン的にも洗練され、最初からクラシカルな雰囲気を満喫できるようになった。
アンヴェールの会場には日産自動車のデザイナー、森田充儀氏と入江慎一郎氏が登壇。「オールフェアレディZミーティング2026」の参加者たちも、このマイナーチェンジ版のフロントデザインには興味津々といった具合で、「より初代らしくなった」と自身のカメラで写真に収めている姿が印象的だった。
そして注目すべきは、このフロントマスクの変更が単なる懐古趣味だけではなくスペックの向上にも一役買っている点だ。
ノーズが延長されたことで受圧面積を拡大しつつ、最新のエアロ造形を盛り込むことで空力面の性能を向上。フロントリフトが従来モデルよりも3.3%低減、ドラッグに関しては1%低減という数値を実現している。

また、ボディカラーに「雲龍グリーン」と呼ばれる新色が設定されるが、この渋いグリーンはS30型時代にあった「グランプリグリーン」をイメージしたものだ。アルミホイールのデザインも往時のモデルが採用していた意匠をオマージュしたものとなっている。
ノーズ先端のエンブレムがNISSANロゴから歴代Zと同じようにZロゴとなる点もポイントで、内装では新たに雲龍グリーンとのマッチングがいいタンカラーが設定された。

走りの面では、サスペンションの強化とブレーキのアップグレードを実施。マイナーチェンジモデルではショックアブソーバーの直径を太くし、受圧面積を26.6%増大。この仕様変更により、振動の収縮時間が短縮し、路面の変化に対する減衰力の応答性が向上。姿勢が乱れにくくなり、より安定した走りを実現している。
RZ34型のマイナーチェンジモデルは、フェアレディZがこれまで歩んできた歴史と伝統のエッセンスを取り入れつつ、走りも深化した1台と言える。古典と現代が共存している希有な存在なので、クラシックカー好きにも最新のスポーツカー好きにもオススメできるモデルだろう。今年夏のデビューが今から非常に楽しみだ。
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(ENGINE Webオリジナル)