2026.07.25

WATCHES

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遊び心と実用性が高水準でバランスしたエルメスの新作スケルトンウォッチ【クルマ好きのための時計選び】

エルメスH08 スケルトン

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デザイン、メカニズム、歴史と伝統、かかわった人々の想い……。腕時計はそれらを語り、時に誇るに値する魅力的な機械だ。みずからの手で触れて操作し、質感や動きを確かめるのは愉しい。見つめ、見つめられる特別な存在でもある。自動車もしかりで、だから私たちはトケイとクルマの両方をこよなく愛する。“ENGINE Magazine × Watch × Car”の世界観をお楽しみください。

今回はエルメスH08の新作モデルを紹介。幾何学的なブリッジ、ベゼルの輪郭に呼応したミニッツトラック。“美事”なオープンワーク文字盤を見よ!

エルメスH08 スケルトン

エルメスH08 スケルトン

2021年に登場したメンズウォッチのコレクション「エルメスH08」に今年初めてスケルトンモデルが加わった。新作は「H08」のユニークなデザインコードを時計全体に反映しながら、ブラックDLCコーティング加工を施したチタン製のクッション型ケースに新型マニュファクチュールムーブメント、キャリバーH1978Sを搭載。オープンワークの構造そのものがダイアルも兼ねる新開発のスケルトンムーブメントは、直線による幾何学的なブリッジやセラミックベゼルの輪郭に呼応したスクエアのミニッツトラックにエルメスの見事なデザインセンスが発揮されている。

自動巻き。パワーリザーブ約60時間。ケース幅39mm、10気圧防水。346万5000円。

洒脱な“メカ”へのアプローチ|野上亜紀

スケルトンウォッチというと、複雑なメカニズムを可視化するという趣向からか、どこか敷居の高いイメージがある。しかしこの時計は少々違う。まるで都市建築のように交差するブリッジの間に輪列が覗く、グラフィカルかつ洒脱なデザインへと仕立てられているからだ。新作に注がれたのは文字盤というメインステージの裏にある、舞台裏を覗き見るような遊び心。緻密なオープンワークのアプローチにより正方形でも円でもない「エルメスH08」全体のデザインも、その完成度をさらに高めることとなった。クルマ好きならやはり心惹かれるメカニズムの世界。ケースから地板、ブリッジまでもチタンで統一した軽やかさも魅力的な、洗練のギミックを味わってみたい。

スケルトン化の効果は絶大!|細田雄人

自動車、特にスポーツカーにおいて“肉抜き”が果たす効果は絶大だ。軽量化は車両に係る慣性と運動エネルギーが減少するため、コーナリングや制動の性能向上が期待できる。そのうえ、パワー・トゥ・ウェイトレシオの改善によって加速力まで向上する。同様に、腕時計のスケルトン化も恩恵は大きい。時計ヘッドの軽量化と低重心化は装着感によい影響を与え、デザイン的にも大きなアクセントとなる。また、肉抜きをするにあたってフレーム剛性を考慮しなければならない点も時計と車の共通点。この時計では、スポーツカーのシャシーのクロスメンバーを想起させるX状の受けをムーブメントの中心に置くことで、安心して日常使いができる耐衝撃性を確保している。

文=ENGINE編集部 写真=奥山栄一 スタイリング=川田真梨子 撮影協力=Le Garage(見開き)

問い合わせ=エルメスジャポン Tel.03-3569-3300

(ENGINE2026年8月号)


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