日産が新型のBEV(電気自動車)となるピクソを公開した。欧州市場へ投入する、Aセグメントサイズのコンパクトカーだ。
初代ルノー・トゥイングを彷彿
ワンモーション・フォルム的に続くボンネットからAピラー、長いルーフ、そして直角に近く切り落とされたリアエンド。スタイリングは初代ルノー・トゥインゴを彷彿させる。
トゥインゴEテックの兄弟車
このピクソがルノーとのパートナーシップを活用して開発された。明言されてはいないが、ルノーが2025年に発表したコンパクトBEVのトゥインゴEテックがベースとなっているのは一目瞭然。そう聞けば、このデザインにも納得できる。なぜなら、トゥインゴEテックがデザインのモチーフとしたのは初代トゥインゴにほかならないからだ。
ただし、ヘッドライトやテールライトをはじめ、ボンネットやバンパーといったエクステリア各部には専用デザインを採用。全長は3796mm、ホイールベースは2492mm。トゥインゴEテックの3789mm、2493mmとほぼ同じだが、全幅は+70mmの1790mm、全高は+21mmの1512mmとなっている。
航続距離は最大259km
モーターの出力は60kWすなわち82psで、バッテリーは欧州向けの日産車として初採用となるリン酸鉄リチウムイオン。容量は27.5kWhで、WLTPモードの航続距離は最大259kmに達する見込みだ。急速充電は最大50kWに対応し、約28分で15〜80%チャージが可能だという。
内装もピクソ専用デザインで、Google Gemini対応のインフォテインメントやコネクテッド機能も採用する。衝突被害低減ブレーキやレーンキープといったADASや、ワンペダル運転を可能にするe-ペダルなども装備する。
後席は左右独立スライド可能な2座。荷室は通常時が356リッター、後席格納時が1221リッターで、都市部での利用を想定したというコンパクトBEVとしては十分な容量だろう。
日本でも発売されるか?
価格や詳細な仕様は12月以降に公表され、納車開始は2027年初頭の予定。スロベニアにあるルノーのノボ・メスト工場で生産され、現時点で日本市場導入には言及されていない。
しかし、日産の日本向けBEVラインナップは、軽規格のサクラとCセグメントメントのリーフとの間に小さからぬギャップがある。180kmというサクラの航続距離不安を抱えつつも、リーフでは大きすぎる、というユーザーは、日本でも少なくないのではないだろうか。

文=関 耕一郎 写真=日産自動車 編集=新井一樹
(ENGINE Webオリジナル)