
ワタナベ おおっ、この997スピードスター、世界限定356台で正規輸入は6台……って、そのうちの1台がここにあるってすごいね。
アライ この赤い線入りの911は?
ワタナベ それ、911Rだよ。991 GT3 RSのエンジンに6段MTの組み合わせで突然登場した限定車。限定991台が大争奪戦に……って、これまた正規輸入車じゃん。
ウエダ こちらクラウドさんは911やボクスター&ケイマンのいわゆる役モノモデルを中心に程度のいいポルシェを販売するお店なんです。でも、今回こちらで見つけたセダンはパナメーラではなく……。
ワタナベ おっ、M5じゃないの、E39の。これ江戸っ子好きじゃなかったっけ?
アライ いやぁそうなんですよ。ヤバいなぁこれは。

ウエダ このM5、こちらのお客さんが日々使っていた1台だそうです。なんでもMTとPDKのフィーリングの違いが知りたいと、同じモデルを2台同時に注文するようなマニアな方で、このM5も一度味わっておきたいと買われてからはメンテナンスも怠らず乗られていたそうで。
ワタナベ ああーわかるわ。ポルシェ・マニアの人が、普段のアシを探そうかという時にこれを選ぶ気持ち。
アライ とりあえずエンジンでご飯3杯食えるという共通項はあります。
ワタナベ この世代のM5が積んでるのってM62系のユニットで、M銘柄用だからS62ってコードがついてたと思うんだけど、ボアもストロークもM62系とは全然違うんだよね。
ウエダ 今的な常識だとボアかストロークのどっちかは共有化し排気量を調整するものですが……。
アライ M社のエンジンはいちいちバラバラなんだよ。いかに本社なんか知らんがなで自分たちの開発意図を押し通していたかって感じで。
ワタナベ 同時期のM3に搭載されてたS54のストレート6ってロング・ストロークなんだけど、それで8000rpm回そうっていうんだから当時の市販エンジン水準でいえば正気の沙汰じゃなかった。ピストン・スピードでタイマン張れたのはホンダS2000くらいじゃないかな。
アライ そこまで意地張るもんだから派手なリコールを出しちゃったんですよね、S54は。でも本当に素晴らしいエンジンでした。
ウエダ わかります。あのエンジンはちょっと神がかってた。
アライ S62ってそこまでギリギリなチューニング感はないんだよ。むしろちょっとアメリカンV8に相通じるようなトルク重視的な低中回転域でのアタック感があったりして。
ワタナベ まぁV8=アメリカ的な当時の市況を鑑みれば至極当然な棲み分けだったんだろうね。でもこのエンジンがE39には素晴らしくビタっとハマってた。セダンとしての日常域での柔軟性と非日常域での刺激が、綺麗に均整がとれてる感じで。で、ついでにいえばこのエンジンを借りたZ8とも相性が良かったのよ。ライトウェイト・オープンのボディにV8突っ込んじゃったっていうコブラ的な感じがうまく醸されていて。
ウエダ なるほど。でもM5って3ペダルMTのみですよね。商売きつかったでしょうに。
アライ それが最高なんだよ。今どきEセグメントを3ペダルで乗ってる傾奇者っていうのが、よーく見ればクルマ好きには伝わるわけじゃない。そういうひねくれた秘匿感が当時のMにはあったんだよね。
ワタナベ 運転手の技能と思慮さえあれば限りなく普通のリムジンとして使えると。このリア・シートなんか見てよ。こんなにアンコ詰めてもらえないよ今日びのセダンは。


ウエダ ファストバック同然なモデルが多い中、ハコハコした3ボックスのデザインも逆に新鮮です。
ワタナベ お子さんも大きくなったアライくんには、このムチムチの後席も使いであるだろう。
アライ ちょちょっ、休日に後席でもてなされたいの、僕の方ですから。
■クラウド 神奈川県川崎市宮前区馬絹587-1K&A ビル1F TEL:0120-373-759
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話す人=渡辺敏史+新井一樹(ENGINE編集部)+上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=神村 聖
(ENGINE2019年5月号)
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