2019.06.13

LIFESTYLE

まるでムーミンハウスのような家! ももいろクローバーZのプロモーション・ビデオもつくる映像作家の家が素敵すぎる!!

愛車は黄色のランドローバー クリエイター家族が住む世田谷ムーミン・ハウス

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ディフェンダーで仕事場にも

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改装は、スコップやステッカーなど、純正パーツをイギリスから取り寄せた本格的なもの。このクルマでキャンプにも出かけている。アルピーヌが修理に出ている間、代車のカングーで何度かキャンプを体験していたのは内緒の話だ。

だが、それだけではない。ランドローバーに乗り換えて、日々の運転が楽しいという。Nさんは、毎日一回は運転したいタイプ。都心の仕事場にも、いつもクルマで出かけている。クルマは「絶対に外観のデザイン重視。どこかファッションに似ていると思います。代車で冴えないクルマしか借りられなかった日は、誰にも会いたくなかった」そうだ。

愛犬のために戸建てに

ところで、住宅街の賃貸物件に住んでいたNさんたちが、戸建て住宅に住むことを選択したのは、愛犬のことなどを考えて。犬の散歩ができる公園までちょっとの距離で、高速道路のインターチェンジも近いこの街に土地を見つけた。そして、施工をお願いした地元の工務店から何人かの建築家を紹介され、「センスが良く」「感覚の近い」小長谷さんに設計を依頼したのである。

ダイニングは低い天井を勘案し、天井から吊るすタイプの照明ではなく、壁付のものを特注した。テーブルとベンチは、美術さんにお願いしたもの。

Nさんの家の外壁の青い色は、特別に調合して作ったもの。2階のリビングの壁も、一部この色を塗っている。ガルバリウム素材の青い屋根は、壁面の青に近い既製品を利用した。ガレージの内部と階段の柱はピンク。キッチンも既製のものだが、オレンジの色を特注しだ。

注目すべきは屋根の形。敷地面積が限られるうえに高さの規制が厳しく、それをクリアする過程でデザインが決まっていった。3階の寝室や奥様のアトリエ、トイレの天井には、複雑な形をした三角の屋根の形がそのまま表れている。

そして2階は、リビングダイニング・キッチンのスペース。3階の天井高との関係で、奥のキッチンとダイニングの天井は低い。一方、リビングの天井は3m近くとってある。床面積はそれほどでもないが、天井の高さに変化があるので、逆に広さを感じるものだ。2階の天井の高さの違いは、そのまま3階の床面の位置に表れ、寝室はアトリエよりも数十センチ高い場所にある。



趣味が充実する家

1階の玄関脇は、Mさんのオフィスだ。落ち着くようにと、あえて光が入らない狭い空間にした。ここは土足で入る部屋。来客対応や、出先から戻ってそのまま働くためではない。家で仕事をする時、靴に履き替えることでモードをOFFからONに切り替えるのだ。そして壁には、趣味のミリタリー・グッズが美しく陳列されている。長年コレクションしてきたもので、マニアも羨むお宝も多い。

「自分の家なので、壁に穴を打ってフックを設置し、陳列できるのがいいですね。賃貸時代、こうした趣味の道具は箱に入ったまま保管されていました。自分の家ができて、趣味が充実してきたものです」。



また、この家に移ってチワワは一匹増え、仲間が増えた先住ワンコは、前より楽しそうに過ごしているとか。何より「自宅なので、吠えても気にならなくなった」のが大きい。N家は二人ともクリエイターで、センスは折り紙付き。犬用のグッズも、オブジェのように美しく壁面にディスプレイされている。そのうちのひとつである、カワイイ犬用品の作家さんとインスタグラムでつながっていたところ、最近になってN邸から徒歩一分の距離に住んでいることが分かった。この街には、様々な職種の文化的な人たちが住んでいるのだ。そういった意味でも、都会に住むのは面白い。

文=ジョー スズキ 写真=山下亮一



■建築家:小長谷亘 1975年 東京生まれ。 東京理科大学大学院修了。手塚建築研究所を経て独立。住宅だけでなく、病院や商業施設も手掛ける。代表作となる写真のあだち内科クリニックでグッドデザイン賞を受賞。世田谷区の家にも関わった照明デザイナーの内藤真理子は、公私にわたるパートナー。内藤氏の父親は長年のENGINE読者で、VWゴルフ党とか。

■最高にお洒落なルームツアー「東京上手」がYouTubeチャンネルでスタート!
雑誌『エンジン』の大人気企画「マイカー&マイハウス」の取材・コーディネートを担当しているデザイン・プロデューサーのジョースズキさんのYouTubeチャンネル「東京上手」がスタート。建築、インテリア、アートをはじめ、地方の工房や名跡、刺激的な新しい施設や展覧会など、ライフスタイルを豊にする新感覚の映像リポート。素敵な音楽と美しい映像で見るちょっとプレミアムなルームツアーは必見の価値あり。ぜひチャンネル登録を!


(ENGINE2018年3月号)

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