79号車が一番カッコ良く見えるのはなんといってもリア・ビューだ、と担当者が思っている話は前にも書いたけれど、グラマラスなお尻こそが最大のアピール・ポイントだ、と改めて実感させてくれたのが、上の写真。
992型のカレラ4Sに国内初試乗した際に並べて撮ったものだが、2台をじっくりと見比べていただきたい。ワイドさについては新型が勝っているが、バランスについてはどうか。縦スリットのエア・インテークも細くモダンなLEDのガーニッシュも2本のエグゾースト・パイプも、すべてが少し高い位置に付いている新型は全体的に腰高感が強く、79号車に比べるとどっしりとした落ち着きに欠ける。デザインのまとまり具合としては79号車に軍配が上がると思うのは担当者のひいき目だろうか。79号車のお尻は大きいだけではなくバランスが良くて美しい、と再確認できたのが今月の良いこと。
困った方の話題は、ついにタイヤの寿命が尽きたことだ。ミシュラン・パイロットスポーツPS2の新品に履き替えてから1万6700kmを走行。普通ならまだ使える距離かも知れないが、サーキットをかなり走っている点を考えると、よくぞここまでもってくれたと思う。写真でご覧のように、限界まで使い切った感じで、すでに新タイヤに交換。今度はコンチネンタルのスポーツ・コンタクト2をモニターで使わせてもらうことになった。詳細は次回で。
さて、もうひとつ良い話を。前にこのリポートで『101プロジェクト/ポルシェ911 996 and 997』という本を紹介したのを覚えておられるだろうか。それを自ら翻訳して出版したエンジン・ドライビング・レッスン会員で、997型カレラのオーナーでもある夏目紘平さんから、新しいポルシェ本が送られてきた。『PORSCHE 70 YEARS~ポルシェの70年~』というのが、それ。米国の自動車ジャーナリストのランディ・レフィングウェル氏が書いた大冊の翻訳本だ。356からミッションEまで、ポルシェ70年の歴史の中に燦然と輝く数々の名車とエピソードが美しい写真とともにまとめられている。贅沢なフレンチ・フォールドのカバーをつけた装丁も素晴らしく、秋の夜長にウイスキーでもちびちびやりながら読み耽りたくなる本だ。実は夏目さんはもう一冊、『101プロジェクト』シリーズの『ボクスター986 and 987』もこの夏に出している。こちらも987オーナーの私にとっては誠に有難い教科書のような本で、ことあるごとに参照している。
■79号車/ポルシェ911カレラ4S(996型)
PORSCHE 911 CARRERA 4S
購入価格(新車時) 340万円(1244万2500円)
導入時期 2017年4月
走行距離(購入後) 10万1695km(1万9310km)
文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=望月浩彦(お尻)/神村 聖(走りとタイヤ)
(ENGINE 2019年12月号)
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